SFの世界が現実化! 空中表示させるデジタルサイネージ
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そうした中で「表現方法」という面で新鮮な驚きを与えてくれたのが、アスカネットが「デジタルサイネージ ジャパン 2016」にてデモ展示していた空中表示デバイス「Al plate(エアリアルイメージングプレート)」だ。
平たくいえば、SF映画などで見かけるように映像を空中に浮かび上がらせ、立体的に表示させることができるデバイスとなる。
同社が「仮想空間型デジタルサイネージ」と呼称する「AI plate」は、映像ソースを特殊なガラスに通すことで空中にて映像を結合させ、浮かんでいるように表示させるという。
視野角はプレート面から45度を基軸として、仰角左右ともに±20度となっており、3Dメガネなどを全く必要とせずに、裸眼で自然な立体面の映像を体験することができる。
映像ソースは液晶パネルだけでなく、光源さえあれば実際の物体でも投射することができる。会場で展示されていた「AI plate」は大きさが複数あり、スマートフォンを装着する小型のものから、小型ディスプレイ用に適したユニット一式、また、参考出展として等身大のものも用意されていた。
「AI plate」を採用した製品はすでに出荷されており、JTBの全国5店舗では空中に浮かんだ表示をタッチ操作できる旅行案内端末が運用されているそうだ。
会場で展示されていたシステムには、空中映像をタッチ操作する仕組みとして、Xbox OneやPCで使用できる「Kinect」が採用されており、高い精度で空中の映像を操作することが可能だった。
今回の展示会で初公開となった等身大「AI plate」は、現時点ではフォーカスの細かさなどに課題はあるものの、技術的な問題はすでに解消できており、今後順次性能に反映されるとのことだ。
国産技術で固められており類似製品も少なく、初見のインパクトが強い「AI plate」は、サイネージとしては大きな注目を集めることが期待される。
同社では訪日観光客が集う空港など、人がたくさん集まるような施設の通路での設置を想定している。
《防犯システム取材班/小池明》
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