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PCやスマホ不要の“一体型”VRゴーグル、「IDEALENS K2」を体験した

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一体型VRギア「IDEALENS K2」
一体型VRギア「IDEALENS K2」 全 9 枚
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 記者会見にはアイデアレンズ社のCEOであるソン・ハイタオ氏が出席して、新製品のコンセプトや既に開発がスタートしている“次世代モデル”や360度撮影に対応するVRカメラの構想などを語った。

 まずはじめに「IDEALENS K2」が他のVRヘッドマウントディスプレイに無い魅力をソン氏は語った。最も大事なのは「一体型」であることだという。本体には32GBの内蔵メモリーやmicroSDカードスロットが設けられている。ユーザーはWi-Fi経由で同社がオープンを予定しているIDEALENS専用のコンテンツストアからゲームや動画をダウンロードして、本体に内蔵するメディアプレーヤー機能を使ってスタンドアロンで楽しめるのがウリだ。内蔵するCPUはサムスンのExynos 7420。選択の理由について「パフォーマンスと省電力性能を重視したため」とソン氏は説明する。

 プラットフォームはAndroid OSをベースに独自にカスタマイズした「IDEAL OS」。今後オープンを予定するコンテンツストアでは「100万時間以上のビデオコンテンツ、100タイトルを超えるゲームをユーザーに届ける。SDKも公開するので、BtoBの方向にもVRの新しい可能性を開拓していけるだろう」とソン氏はコンテンツの拡充に不安がないことを強調した。

 なお、コンテンツは本体にダウンロードするものや、ストリーミングで楽しむものも揃うようだ。自宅ではWi-Fiでインターネットにつなぎ、屋外でもさまざまな場所に出かけてVRコンテンツが楽しめるよう4G LTE対応のオプションを設けることも検討されているという。

 販売価格については記者会見では明らかにされず、「来月北京で開催するローンチイベントで発表したい」と述べるにとどまった。ただ価格レンジとしては「HTC VIVEやOculus Rift、PS VRを“ハイエンド”として、GearVRを“ミッドレンジ”に位置づけるなら、それぞれのちょうど真ん中ぐらいの“アッパーミッドレンジ”に立ち位置を見つけたい」とソン氏は語る。

 現在開発中のIDEALENS K2はVRコンテンツ視聴中の視野角が120度をカバーしているが、近い将来にはこれを180度まで向上させた製品を開発中だという。記者会見の壇上では「IDEALENS K3」という次世代機のプロジェクトが動いていることも明らかになった。また 360度全天球を撮影できるVRカメラや、グーグルが開発を進める「Project Tango」も注目を浴びる「AR(拡張現実)」のコンテンツに対応する「ARグラス」の開発も並行して進められているようだ。これらのプロジェクトについても「数か月以内に詳しい内容を発表したい」とソン氏は語っている。

 先述した通り、IDEALENS K2は日本を含めて、まだ世界各国でどのように販売、サービスが提供されるのかは明らかになっていないが、記者説明会には同社のビジネスパートナーとして挙手しているクリーク・アンド・リバーが出席。代表取締役社長の井川幸広氏は「映像・Web業界で多くのコンテンツを制作し、クリエイターのネットワークを広げてきた当社は、今後盛り上がりが期待されるVRも積極的にサポートしていきたい」とし、アイデアレンズ社との連携にも力を入れていく姿勢を示した。
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《山本 敦》

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