防災ヘルメットはコンパクトかつカラフル化の流れ!?
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避難時はもちろんのこと、救出作業に当たる際にも二次災害からも頭部を護ってくれることから、防災ヘルメットは、ぜひとも常備しておきたいマストアイテムの1つだといえるだろう。
しかし、従来品には大きな課題もあった。それは、収納時にかさばるという置き場所問題だ。
また、防災ヘルメットは、一般的に製造から3~6年が取り替え時期といわれており、2011年の東日本大震災以降に導入したオフィスでは、ここ数年がちょうど取り換え時期となる。
それら2つの要素を背景に防災用ヘルメット業界では、各社が意欲的な製品を市場へと投入している。
東京ビッグサイトで15日まで開催されていた「オフィス防災EXPO」では、まさにそうしたニーズと保管場所を考慮したコンパクトな防災ヘルメットが複数展示されていたので、紹介していこう。
●超コンパクトな折りたためる防災ヘルメット
まず紹介するのは、トーヨーセーフティーが販売する、折りたたみタイプの防災ヘルメット「BLOOM」と「BLOOM 2(ローマ数字)」。
“BLOOM”は「花が開くように」という意味の英語で、両製品ともタテ二つ折りで化粧箱に収納されるので、備蓄時にも一般的なヘルメットよりもかさばらない。さらにコンパクトに収納したい場合は、袋に入れて保存することも可能だ。
「BLOOM」を折りたたみ状態から使用する場合は、ひもを引っぱることでヘルメット形状となる。折りたたみ時の厚さは80mmで、重さは約430g。
「BLOOM 2(ローマ数字)」なら、前後から内側へ押しこむだけでヘルメット形状になり、折りたたみ時の厚さは45mmとさらにコンパクトだ。また、重さは約370gとさらなる軽量化を実現している。
両製品とも厚生労働省保護規格「飛来・落下物用」の国家試験合格品だ。
同社ではヘルメットだけでなく、たとえば噴火災害の救助者が利用できる「防災用背中プロテクター」も展示。近年、火山活動が活発化している日本では、山小屋などに常備したり、救助に向かう自衛隊などが装備することで安全性を高めようという製品だ。
●豊富なカラバリの折りたたみ式防災ヘルメット
次に紹介するのは、DICプラスチックのカラフルな防災用ヘルメット『IZANO』。
収納時は厚さ82mmに折りたたむことができ、収納袋に入れて保管でき、下から上に帽体を手で押し上げて、ロックされるところまで押し上げるとヘルメット形状になる。
帽体はカラーリングを変えて発注することもでき、非常時に担う役割に合わせて被るヘルメットのカラーを変えておけば、色による役割分担の見える化も可能だ。実際、作業現場などではヘルメットにテープを巻くなどして、役割を示していることもあり、そうした現場のアイデアを活かした活用法といえる。
墜落時保護用/飛来落下物用の国家試験に合格しているプロ仕様のヘルメットとなり、重さは450g、価格は4,600円(税別)となっている。
同社では、他にも「ヘルメットまではいらない」というニーズに応え、頭部を保護するプロテクターを備えた防災用キャップ『IZANO CAP』も展示。“防災頭巾とヘルメットのいいとこ取り”をコンセプトにしており、今回は同様のコンセプトのハットタイプとなる「IZANO HAT」も参考展示されていた。
●本棚に収納できる防災ヘルメット
最後に紹介するのは、谷沢製作所の防災用ヘルメット「Crubo」(クルボ)だ。プロテクターで守らた頭部をくるりと回転させて本体内に納めることで80mmの厚さまでコンパクト化できる。A4サイズの化粧箱に収まるので、本棚に並べて収容可能というコンセプトがおもしろい。
こちらも墜落時保護用/飛来落下物用の国家試験に合格しており、安全性も担保されている。頭囲サイズは47~67cmまでと広く、子どもから大人まで対応する。重さは420gだ。
《防犯システム取材班/梅田勝司》
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