【3Dプリンターと製造業】Dプリンターがもたらす現場へのメリット!企画・デザインはネットでワンストップ!
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▼試作射出における大幅なコスト減を実現
▼クラウドソーシングで募るアイデアが“これまでにない商品”を生む
■急拡大する3Dプリンター市場
3Dデータの設計図から、断面形状を積層していくことにより立体物を作成する3Dプリンター。15年には約110億ドルだった3Dプリンターの市場規模が、19年には約267億ドルの規模に成長すると調査会社のIDCが予測しているように、今後の急拡大が見込まれている。
モノづくりビジネスを変えると期待されている3Dプリンターだが、果たしてこれからの時代、どのような形で中小企業はメリットを享受できるのか?
クラウドソーシングの大手として知られるランサーズでは、同社の資源をデザイン面や設計面で活用する「クラウド3Dメーカー」を、株式会社カブクと共同で展開している。同社のビジネス開発部・庄田幸生マネージャーは「大幅にコストが下がり、いままでチャレンジできなかった試作品の製作にも取り組めるようになる」と、3Dプリンターがもたらすモノづくりの現場へのメリットを語る。
■コストカットと新商品開発、中小企業の恩恵は大きい
「いままでは金型から製作し、試作品を作るだけでも膨大な費用がかかったところが、3Dプリンターの活用で、気兼ねなく制作できるようになります。製品の形状を確認したり、実際に触ってみて持ちやすさをチェックしたりということが、費用に制限のある中小企業にとって容易になったといえるでしょう」と語る庄田氏。
確かに、豊富な資金を持つ大企業ではなく、制限の多い中小企業こそ3Dプリンターの恩恵を受けられることは間違いない。その上で「クラウド3Dメーカー」については、「ワンストップで3Dプリントを実現できる点」に強みがあると話している。
「弊社の会員の中から、3Dデザイナーをクラウドソーシングにより紹介。数百のデジタル工場ネットワークを保有するカブク様が、3Dプリンターでの製作工程を担当します。通常はデザイン領域と生産工程がバラバラなのですが、『クラウド3Dメーカー』ではそれらをワンストップで実行し、3Dプリントを実現できます」
アイデア段階から3Dプリントを使ったモノづくりができる同サービスは、決して人材が豊富ではなく、固定人件費にコストを割くことが難しい中小企業にとっても重宝するに違いない。クラウドソーシングと3Dプリンターのマッチングは、コストを下げるだけでなく全く新しい商品を開発できる可能性に満ちている。
「発注側となる中小企業がクラウドソーシングによる集合知を活用することによって、“これまで作ったことのない商品”を作れるわけです」
庄田氏によると、現在はスマートフォンケースや文房具の製造・販売を行う事業者、パースを描きモデルルームの3Dプリントを製作する不動産業者が、同サービスを有効活用しているという。とはいえ、3Dプリンターについては、「まだまだこれから伸びてくるジャンルです」とのこと。
中小企業のモノづくりビジネスを変える3Dプリンター。資金や人材が豊富でない中小企業にとっては、まさにこれから大きな武器となっていく。その中で必要となる人材をクラウドソーシングで募ることは、ビジネスのチャンスを大きく拓くことになるだろう。
【3Dプリンターと製造業:3】企画・デザインはネットでワンストップ!
《本折浩之/HANJO HANJO編集部》
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