バインダータイプのフタが閉じられる「Folio」、フタのない「Slate」ともにA4/A5相当の2種類のサイズで展開される。専用のペンを使って紙のノートパッドの上に文字や画を書くと、内蔵するセンサーの動き座標を記録しながら、Bluetooth経由で接続したiOS/Androidのモバイル機器のアプリと連携して、書かれた内容をリアルタイムに表示することができる。描画の内容はひとまとまりの図形データとしてではなく、線のデジタルデータとして記録されるためアプリのOCR機能でよみこんでテキスト起こしができる。専用のノートパッドを必要とせず、汎用のものが使えるのも特徴だ。別のアプリを使えば文字や図形の着色もできる。
同社の広報担当者は「当社のペンタブレットはプロのクリエイターの皆様から圧倒的な支持をいただいてきた。そのノウハウと知見を活かしながら、より多く一般の方々にも使いやすいデジタルステーショナリーをつくりたいと考えた」とし、両シリーズが生まれた背景を説明する。
ワコムはまた今年の10月に「デジタル・ステーショナリー コンソーシアム」を設立することもIFAのタイミングで発表した。ワコムが推進する「WILL(Wacom Ink Layer Language)」の技術を活用しながら、デジタルインクを基点としたオープンなユニバーサルフォーマットを提案することが目的だ。
設立当初はワコムのほか、サムスン電子やモンブラン、Eインク社などが参加を表明している。今後は新しいBambooシリーズで書いたテキストなどを、サムスンGalaxyシリーズのスマホで読み込んで編集を続けるといった使い方も可能になりそうだ。