同社ブースの目玉となる展示は、新たに取り組みをはじめた「キリンプロジェクト」の発表と、同社の看板製品といえる防犯カメラシリーズ「安視ん君」の新機能お披露目だ。
●災害現場で火事場ドロボーを抑止!
「キリンプロジェクト」は、長い首で遠くまで見通すキリンになぞらえた可搬型のネットワークカメラセットを使った“被災地の見守り”と“防災備蓄となりうる防犯カメラ”をメインコンセプトにした製品。同社では初めてのネットワークカメラを使った製品となる。
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主に警察や消防組織、官公庁、地方自治体といった公共性の高い組織への導入を想定しており、これまでニーズはありながらも、設置や運用面での課題があった災害現場や短期のイベントなどでの防犯カメラの設置・運用が可能になるという。
同製品で使われる可搬型ネットワークカメラセットは、同社が「安視ん君」や「“どこでも”安視ん君」で培ってきた録画一体型防犯カメラのノウハウを活かした簡単設置とスムーズな運用、そして可搬型という点が最大の特徴となる。
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一般的に防犯カメラは、固定設置して長期に運用していくことが多いが、「キリンプロジェクト」では、あくまでも災害時やイベント時など、急だったり、短期の設置ニーズに対応するために自立運用が可能な仕様を想定しているという。
ちなみに同製品の立ち上げの背景には、2014年8月に発生した広島の土砂災害、2015年9月に発生した栃木の鬼怒川決壊による氾濫の際に、無償で「“どこでも”安視ん君」を貸し出した際に得られた被災地からの感謝の声があるそうだ。
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というのも災害現場においては、住民が避難した隙を狙って、空き巣などの火事場ドロボー的な犯罪が多発するという。そうした被害を危惧して、二次災害の危険性が残る自宅に止まる住民がいたり、災害対応に追われる中で自治体、警察、消防が、見回りなどを行う必要が出てくるなど、“被災地の防犯”には、解決すべき課題があり、それを解決できるのが「キリンプロジェクト」の可搬型ネットワークカメラセットとなるワケだ。
●定番商品は新機能が追加
そしてもう1つの目玉となるのが、定番商品の「安視ん君」シリーズへの新機能追加。
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そもそも「安視ん君」シリーズは、本体にSDXCカードへの録画機能を備えた防犯カメラ。現在はメガピクセルタイプの「PROA008」とアナログタイプの「PROA005」の2種類が、設置場所に合わせて、壁面型、吊下型、二方向壁面型、二方向吊下型といった形でラインナップされ、それに加えて「安視ん君」シリーズの派生型として、小型のハウジングを採用した200万画素の「安視ん君mini(PROA109-A)」も展開されている。
いずれの機種も公益社団法人 日本防犯設備協会が認定した優良防犯機器を示す「RBSS」マークを取得している。
また、同機にソーラーパネルを組み合わせることで、自立運用を実現した「“どこでも”安視ん君(PROA109D-A)」も展開されており、この辺は「キリンプロジェクト」への兄弟機といえる立ち位置といえるだろう。
そんな「安視ん君」シリーズに搭載される新機能としては自動ピント調整機能。これまでの機種では、設置時にピントを手動で調整するバリフォーカスレンズが採用されていたが、自動ピント調整機能を搭載することで、ピント調整の手間を削減でき、より気軽に設置・運用することができるとのこと。
また、「安視ん君」シリーズが新たにダブル録画に対応し、2つのレコーダーに同時録画できるようになったことも大きなトピックといえる。
これにより、バックアップ用の映像を保存することができ、セカンドレコーダーを手元に設置することで、SDカードの抜出も容易になるそうだ。仮に片方のレコーダーが故障した場合も、もう1つのレコーダーには支障なく録画されるので、より安心感が高まる機能となる。
現段階では、どのような形での展示になるかは未定だが、“防災備蓄となりうる防犯カメラ”という、防犯カメラの新たな活用提案となる「キリンプロジェクト」や、「安視ん君」シリーズの進化に注目したい。