津波や土砂災害から命を救う!非常用シェルター兼救急艇
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
これを受けて、南海トラフ地震など、過去の例から広範囲に津波被害が想定されている広大な地域では避難所の設置などが進められている。しかし、海岸線には工場も多く、ギリギリまで被害を最小限に食い止めるべく作業を行なう人がどうしても逃げ遅れてしまう可能性が残る。また、東日本大震災でも問題になったが、水門を閉める役割を持った人も大きな危険が伴う。
タキロングループの大日本プラスチックスは、東京ビッグサイトで開催された「危機管理産業展2016(RISCON TOKYO)」に防災減災対策用の「ハウエルシェルター」を出展していたが、最後まで事業所や施設に残る人たちが津波から逃げ遅れないようにするための製品だと言える。
●津波による衝撃にも強く、転覆しない漂流するシェルター
同製品は、地下ケーブルなどを敷設するスペースとして使われる高密度ポリエチレン製のハウエル管の加工技術を応用した非常用シェルター。
内部にはシートベルト付きのチェアが並び、明かりや扇風機も装備し、トイレも用意されている。普段はビルの屋上や公園のトイレの上、避難タワーなどに設置しておき、津波が来た時に乗り込む。
シェルターにはスタビライザーを底面に装備しているため、流されても本体は回転せず、振動もできるだけ抑える設計となっている。国土交通省海事局制定の「津波救急艇ガイドライン」の衝撃強度試験、転覆復元試験もクリアしており、津波で流されてくる家屋や車などに当たっても壊れない強度を持っているそうだ。また、衝撃から内部を守るため、内部壁面はEVA製の緩衝材を内装している。
昨今では豪雨による洪水、山間部での土砂崩れなどにも対策が求められているが、そちらへの流用にも耐えうるということだ。
内部からは空気を入れ替えるためのベンチレーターや採光窓を開けることができ、備蓄物資を中に積んでおくことも可能だ。目安としては7日分備蓄を座席の下に収納できる。
定員は10~20名で、自由設計のカスタムメイドが可能で、非常用の備蓄庫として地下に設置しておくなどの用途にも利用ができる。
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《防犯システム取材班/梅田勝司》
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