文字入力にキーボードは必要なし! 指にはめればどこでもキーボードになるデバイス開発中
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センサーは、指の動きから指先の場所を特定し、指先が机などの表面を叩いた衝撃を検出し、文字として認識する。両手ではなく、片手(利き手がよいらしい)で操作するので、キーボードの文字の配列は、パソコンなどと違って独自の並びになっている。
スマートフォンやタブレットはキーボードがないから、フリック入力を身につけていない人には画面のキーボードが小さくて入力が大変だ。スマホ以前に利用されていたトグル入力(いわゆるガラケー打ち)であれば画面の小ささは気にならないが、たとえば「コトコト」と入力するのに「お」の段が4文字だから5x4=20回もキーを叩かなければならない。
音声入力は便利だが、隣に人がいるときにはちょっと恥ずかしい。でも外付けのキーボードを持ち歩くのは避けたい。そんな人にはおすすめな、かさばらず、場所を選ばず、文字を入力できるデバイスだ。独自配列がネックになるが、1時間ほど「TapGenius」(タップの天才)というゲームで遊べば、使い方に慣れることができるそうだ。充電には3時間かかるが、バッテリーは72時間もつ。L、M、Sの3サイズがあり、価格は未定だが、2016年の末までに発売予定だ。
Tap Systemsの創業者は、ケーブルをつながずにスマホなどを充電できるワイヤレス給電を実現したPowermat(2006年設立)を興した人物として知られる。Powermatは、スターバックスやIKEA、ジェネラルモーターズの自動車や空港などで利用されている。
Tap Strapと同じ仕掛けは、文字入力だけでなく、ゲームのコントローラーや音楽にも応用できるだろう。また、バーチャルリアリティーを視聴するために、HMD(ヘッドマウント・ディスプレイ)を装着して、両目には3D画面だけが見えている場合にも役立ちそうだ。
Google GlassやApple Watchのようなタイプのウエアラブル・デバイスは、製品自体にキーボードを組み込むことは非現実的だ。メガネや腕時計にキーボードを取り付けるなんて、想像するのも難しい。ネットにつながるTVやSTB(セットトップボックス)、HDR(ハードディスク・レコーダー)なども、テレビのリモコンのような機器で文字を入力するのは大変だ。TVからメールを送信したり、HDRで番組を検索するといった場合にもTap Strapが役に立つかもしれない。
Tap Strapによって、パソコンからキーボードが消えることはないだろうが、価格次第では操作性を試したい人が相当数いるのではないだろうか。現在は、同社ウェブサイトで順番待ちリストにメールアドレスを登録して、連絡を待つしかない。
文:WirelessWire News編集部
《TIME&SPACE》
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