夜間の広域監視を低照度対応の4Kカメラで!ソニーが提案
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
当たり前のことだが、ハイスペックなネットワークカメラなら価格もそれなりのものになる。ユーザー側が、価格と機能の必要性を天秤にかけた場合には、このご時世、ベストチョイスよりもベターチョイスを選ぶことも珍しくない。
ハイスペック路線で勝負していくなら、既存の製品ではできないことを実現したり、その製品でしか満たせないニーズを見つけていくしかないだろう。
そんな中、幕張メッセで開催されていた「Inter BEE 2016」でソニーの展示が興味深かったので紹介していこう。
ソニーが展示していたのは、2016年8月から提供開始されているネットワークカメラ「SNC-VB770」を使った港湾監視や河川や津波監視を想定した活用提案。
そもそも「SNC-VB770」は、4K対応でありながらも最低被写体照度0.004ルクスと、極めて暗い中でもカラーによる撮影を可能としているのが最大の特徴となる。その特徴を活かせるのが、夜間の港湾監視や河川や津波監視となるわけだ。
一般的に夜間の監視といえば、赤外線対応のカメラを使ったものが主流で、その場合、赤外線ライトなどと併用することでより鮮明な映像を得ている。しかし、港湾監視や河川や津波監視となると範囲が広過ぎてしまい、赤外線ライトが十分に届かず、不鮮明な部分も出てくるという課題があった。
翻って、「SNC-VB770」であれば赤外線ライトに頼らずに明るい映像を撮影することができ、さらにはカラー映像を取得できるので、よりキメの細かい映像監視が可能だ。
ちなみにこの「SNC-VB770」を使った基本的なシステム構成(SNC-VB770、レンズ、カメラハウジング、4Kデコーダーボックス)なら、約200万円+税(工事費&ネットワーク機器&回線費用は別)となるとのこと。
昨今、セキュリティカメラ業界では、業界再編ともいえる動きが増えつつあり、ソニーもまたボッシュセキュリティシステムズとの協業を15日に発表している。業界全体が製品のコモディティ化とどう向き合うかを模索している状況で、「SNC-VB770」のような先進性がある製品を手がけてきたソニーの今後の動きにも注目していきたい。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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