ソニー 平井社長「20年ぶりの利益水準」…営業利益5000億円の達成に自信
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その自信の源になっているのが、長年苦戦が続いてきたコンスーマーエレクトロニクスの再生だ。平井社長は2004年度から10年連続して営業赤字を計上したテレビ事業を黒字転換させた実績をアピールした。
「量の拡大によってコストをカバーし、赤字から脱却する従来の方針を全面的に改め、事業規模が半分以下でも収益を均衡させるように事業構造を変革した。社内外を問わず、本当にテレビ事業の収益が改善するのかと疑問視する超えも多かったが、昨年度は営業利益率5%になるまで改善した」と平井社長は説明し、規模を追わず、違いを追求してきたことを強調した。
また、競争が激しいスマートフォンでも前期には黒字化を達成。2017年度はエレクトロニクス分野の全事業が黒字化する見込みだ。平井社長は12年に社長に就任した以降、エレクトロニクス事業の立て直しに重点を置き、「既存領域でもまだイノベーションの余地がある」と言い続けてきた。それがようやく実を結び、「今は社員が目を輝かせ、未来に向けて新しいことに挑戦する自信と元気が戻ってきた実感がある」という。
しかし、ソニーは本当に復活したのだろうか。2017年度の営業利益の内訳を見ると、金融が1700億円、ゲーム&ネットワークサービスが1700億円と、この2つの事業で実に68%を稼ぎ出す。肝心のエレクトロニクス事業は約25%をいう状態で、金融事業よりも営業利益が低いのだ。これでは、これまで数々のヒット商品を生み出してきたメーカーとしては寂しいを言わざるを得ない。
そのため、質疑応答でも「今のソニーは何会社か」という質問が飛んだほど。それに対して、平井社長は「一言で言うと『感動会社』だ。エレキ、金融、エンタメでそれぞれ感動をお届けする会社だ」と答えた。しかし、今のソニーには消費者にその感動を与えるものが少ないという声が多い。ライフスタイルを変えるようなワクワクする商品が見当たらないのだ。
業績的には過去2番目の水準となるが、感動を与える商品を次々に生み出せるようになった時、ソニーは本当に復活できたと言えるだろう。
ソニー 平井社長「この5年間で目標を達成できる力はついてきた」…営業利益5000億円の達成に自信
《山田清志@レスポンス》
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