iPhone “X”は“8”の倍くらい売れている……ソフトバンク宮内氏
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■サウジで電力事業を!?
サウジアラビアでは、紅海の沿岸に世界最先端の新都市を建設しようと計画している。国内外から57兆円が投じられる、この「NEOM計画」にソフトバンクは電力の面からサポートしていく方針だ。これについては、決算発表会の場でも概要の説明がおこなわれている。「ソフトバンクは、サウジアラビア国内の電力を一手に引き受けている電力会社の大株主になる。同社では、これまでオイルとガスを燃やして電力をつくっていた。今後はソフトバンクが経営に参画して、世界最大規模の太陽光発電事業をおこなう」と孫代表。
なぜソフトバンクが電力事業をサポートするのだろうか。その経緯について、孫代表は「ソフトバンクでは3.11後、自然エネルギーに積極的に取り組んできた。国内のみならず、インドでも太陽光発電をおこなっている。こうしたノウハウを元に、サウジで電力会社の経営に参画する。世界で最も自然エネルギーを使う比率が高い電力会社にする。大型の蓄電装置もやりたい」と意気込んだ。これについて、質疑応答でもさらなる説明を求められた。
――どのようなサービスを展開していくのか。
孫代表:「3.11で原子力発電がどれだけ危険か、身をもって知った。当時、私はソフトバンクの社長を辞めてでも福島の問題を解決しに行きたかった。電気がつながらないと携帯電話も使えない。そこで、情報革命を本業とするソフトバンクだが、自然エネルギーにも取り組んで来た。やったなりにノウハウがたまり、いまでは事業として成り立つところまで来ている。これからは地球規模でエネルギー問題の解決に貢献したい。やるならAI、IoTを使ってやる。これまでの電力会社のサービスとは違う、人に優しい、知恵を使ったサービスを展開する。サウジから積極的に広げていきたい」
――サウジアラビア以外の地域にも展開するのか?いずれは日本にも?
孫代表:「日本は、規制の多い難しい国。国内で電力事業を始めようにも、電力会社が電力をつないでくれない。いじわるとしか思えないが、愚痴を言っているだけでは始まらないので、やれることをやる。外国の電力会社の経営に参画することで、いかに日本の電力会社が言い訳をしているか、経営の中身から分かるようになる。海外でもできることが、なんで日本でできないんだ、ということになるだろう。電力会社には村の意識があり、理屈をつけて締め出している印象だ。地球に貢献するためには、どの国から始めても良い。まずは自然エネルギーを活かした電力開発をやりやすい、太陽のたくさん降り注ぐサウジアラビアから始める」
■iPhone Xの売れ行きは?
続いては、国内の通信事業について。
――iPhone Xが発売され、iPhoneが3モデル展開となったが、市場の反響は?
孫代表:「iPhone Xの売り上げが非常に伸びている。一瞬で売り切れており、もっとたくさん供給して欲しいところ。詳細については宮内の方から」
宮内氏:「順調な滑り出しで、iPhone 8の倍くらいは出ている。ただ供給が追いついていない状況がある。iPhone 8/ 8 PlusとiPhone Xを足すと、対前年比で大幅な増になる見込み」
――ここに来て純増数が伸びているとの説明があったが、内訳は?
宮内氏:「スマホが伸びている。ワイモバイルだけでなく、ソフトバンクのスマホも伸びている。(50GBの)ウルトラギガモンスターなど、大容量プランの利用者がじわじわと拡大してきた印象」
■トランプ大統領の様子は?
また、来日中のトランプ大統領についての質問も寄せられた。
――今朝、トランプ大統領が経営者との会合に出席し、そこに孫社長も同席したと報道があった。トランプ大統領の表情、様子、やり取りはどうだったか?
孫代表:「アメリカに工場の建設を表明した企業の社長たちと握手をしていた。大統領自らのトップ営業で、さすがビジネスマン出身だと思った。意気込みを感じる。実際、GDPも雇用も株価も大きく伸びている。北朝鮮問題については懸念している様子。安倍首相と連携して、密接にやりとりしながら進めていくようだ。日米関係がうまくいっている。私は全体会合の後、個別に話をした。大統領の就任前にトランプタワーで、50ミリオンドル(5兆円)の投資、5万人の雇用を”就任祝い”としてコミットしたが、すでに半分近くまで進展していると報告した。4年間の計画だったが、この1年間で半分まで進んでおり、場合によっては増額すると言うと、”マサ、お前は本当に素晴らしい”と喜んでいた。良い関係が続いている」
《近藤謙太郎》
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