PowerWatchの発電テクノロジーは温度差を利用して発電をおこなうという。温度差というのは人間の体と、時計の温度との違いになる。外気温によっても発電量は変わってくるわけだ。
ちなみにこの時計を駆動させるだけの電力を発電する技術は簡単に実現したわけではない。この技術には2つの要素がある。発電機構と駆動機構だ。前述のようなIGZOディスプレイが駆動機構側であり、こちらはより低消費電力で駆動できる必要がある。これに対し、発電機構にはより大きな電力が発電できることが求められる。
この両面の技術は日進月歩であり、現在(正確にはクラウドファンディングに出品した時点なわけだが)という時代にちょうど、この2つの技術が腕時計を実現できるレベルに達したのだという。
発電機構にしても、体温からの発電がおこなわれた時点では時計としての機能を実現する(というかプロセッサを駆動する)に足る電力は得られず、初期発電した電力を増幅する機構を持っている。
ちなみにこのPowerWatchで使われている低消費電力プロセッサはアメリカ製のものだそうだ。
■日本語対応もばっちり
PowerWatchはスマートウオッチ的にアプリと連携して動く。また、言語は時計もアプリも多言語対応で日本語にも対応している。
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■MATRIXの描く未来
MATRIXは最初のプロダクトとしてとりあえず身近な腕時計を作っているが、その基本技術である「温度差を利用した発電」を利用し、さまざまなものを作ることを構想しているという。
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
ちなみに、腕時計にしてもLTE通信機能を搭載するようなものも時間の問題で実現できるという。LTE通信が可能なスマートウオッチが充電もなしに使えたら、それはまさに夢のような話ではないだろうか?現在でも、スマートウオッチの大きな障壁はバッテリ駆動時間や充電の面倒さなのだから。
しかし、MATRIXはそんなものでは止まらない。現在、多くのデバイスは電池で駆動されているわけだが、そんなデバイスのなかでも低消費電力で駆動できるものをMATRIXテクノロジーによって、電池交換不要で駆動させることを考えているという。MATRIXテクノロジーが社会にあるさまざまなインフラの一部を電池交換不要に進化させ、メンテナンスフリーになっていく日も来るかも知れない。もはや、社会全体を変革する可能性を持っているのだ。
「未来は常に想像もできない進化をするものだ。」来日したMATRIX社のメンバーと話をしながら、僕はそう思った。
■アメージングな価格
ちなみに現在、このPowerWatchの価格は$199、PowerWatchXが$249。その機能を考えれば驚くべきリーズナブルな価格であり、メーカーサイトからオンラインで購入できる。
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現在はPowerWatchXが最大の売れ筋だそうだ。価格差はあまりないのにタフ度はぐっとアップしているおかげだろうか?ちょっと高めのG-SHOCK程度の価格で次世代テクノロジー搭載のミリタリー風ウオッチが買えるのだから、人々が欲しがるのも無理はない。ちなみにPowerWatchXは現在、予約受付中で販売は来年1月だ。
現在、日本国内では未発売で、オンラインショップで購入する必要があるが、来年には日本でも普通の小売り市場で買えるようになる。きっと割高になると思うので、これを読んでいる人は今のうちにオンラインで購入するのがおすすめだ。