海外向けレンタルWi-Fiの使い勝手や借りかたは?ハワイ出張で試してみた | RBB TODAY

海外向けレンタルWi-Fiの使い勝手や借りかたは?ハワイ出張で試してみた

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基本セットに含まれるもの(グローバルWi-Fi)
基本セットに含まれるもの(グローバルWi-Fi) 全 5 枚
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 海外旅行や出張で気になるのは、現地での通信環境をどうするか。大手3キャリアはいずれも海外パケットプランを提供しており、主要な国であればほとんど世界中のローミングに対応している。各キャリアの海外パケット定額プランは、1日25MB以上のデータ通信をした場合は2,980円/日となっており、もう少し安く済ませたい場合はレンタルWi-Fiルータが選択肢に入ってくる。

 今回ハワイに出張取材する機会があったので、海外向けのレンタルWi-Fiルータの使い勝手やレンタルの手続きについてレポートしてみたい。なお、今回はグローバルWi-Fiを利用した。

 余談だが、東南アジアはプリペイドSIMが空港でもコンビニでも簡単に買えるので、キャリアのローミング契約などは割高になることが多い。現地では安いルータや携帯電話・スマホが購入できるので、最初の出張のときにSIMフリーの端末を手に入れれば、あとは現地でプリペイドSIMを購入するだけだ。1万円も出せば十分なスマートフォンが手に入る。国が変わってもSIMを買いなおすだけなのがうれしい。

■レンタルルータの借り方・返し方

 海外向けのレンタルWi-Fiルータを選ぶとき、有名どろこは「イモトのWi-Fi」と「グローバルWi-Fi」だろう。申し込みはそれぞれのホームページから、旅行日程や便名などを入力する。日数や補償プラン(必要ならユーザー登録)などを選択し、申し込めばいい。カード決済などを利用すればすべてネット手続きでOKだ。

 注意してほしいのは、貸出から返却までの日数(出発日から帰国日)で契約する点。実際に利用する期間ではないので、その点も踏まえて金額を計算しておく必要がある。

 申し込みが終了したら、あとは出発日に指定されたカウンターで端末を受け取るだけだ。場所は案内メールやホームページで空港・時間帯ごとに確認できる。出発ロビーと違う階の場合もあるので注意したい。予約ができていればカウンターでは名前を言って受け取るだけだが、広い空港内で迷ってしまうと大きく時間をロスしてしまう。

 返却はさらに簡単で、空港で最後の税関を抜けたら指定のカウンターまたは返却ボックスに戻すだけだ。申し込み時に往復の便名を指定するので、往路と復路で空港が異なっていても問題ない。

■仕事ならば大容量プラン以上がオススメ

 今回の取材は、ハワイ・マウイ島でのプレスカンファレンスである。コンベンションセンターのあるワイキキでの国際会議は珍しくないが、マウイ島というのは珍しいので、現地の4G通信、Wi-Fiの状況を調べることにした。

 まずレンタルルータ。今回は取材目的であり、原稿や写真のアップ、メールのやりとり、Webページの閲覧が業務レベルで発生するので、超大容量プラン(4G対応・1GB/日)を選択した。1日のレンタル料金は1,470円。早割など、各種割引もあるし、価格コムなどを経由した方が安く契約できることもあるので色々と調べてみるとよい。端末の盗難や故障に備えて補償オプションをつけることも可能。

 仕事ではなく休暇なのでむしろメールはあまり見ないなら、もっと安いプランもある。1日250MBまでの通常プランは970円/日、500MBまでの大容量プランは1,270円/日となっている。

■レンタルルータの通信速度をチェック

 ハワイで測定したのは次の3箇所。いずれもルータには4Gエリアと表示されていた。測定結果は以下のとおり。

ホノルル空港:
・上り11.14Mbps/下り16.06Mbps
・上り13.22Mbps/下り17.52Mbps

グランド・ワイレア(取材会場となったホテル)
・上り0.51Mbps/下り12.45Mbps
・上り0.75Mbps/下り7.94Mbps

マアラエア港
・上り7.19Mbps/下り13.02Mbps
・上り9.45Mbps/下り11.52Mbps

 さすがに安定して速いのは、ハワイ州最大の都市であるホノルル。取材対象のプレスカンファレンスが開催されたのは、マウイ島のリゾートホテル、グランド・ワイレア。リゾートエリアであり、周辺には大きなホテルが集中しており、ショッピングモールなどもある。極端に上り下りを非対称な帯域制御をおこなっているのか、もしくは記者が多く集まっているためアップロード側が混雑していたのか、上りの速度が厳しい結果となっていた。マアラエア港は、風力発電の風車が見える小さい港。マリーナのオフィスやレストランなどはあるが、住宅やその他の施設があるわけではないのに上り下りともに10Mbps前後とまあまあな結果となった。

 ホノルルあたりならば、動画を視聴しても大きなストレスはないが、マウイ島のリゾートホテルは、WebサイトやSNSでも写真の読み込みに少し時間がかかる印象だ。短い動画なら我慢して視聴できるレベルだが、長時間のストリーミングや、大きなサイズの写真・ファイルののアップロードは、ストレスフリーというわけにはいかなった。

 最近のホテルはたいてい、インターネット接続サービスを提供している。無料でロビーや部屋で使えるところが多いが、通信環境は行ってみないとわからない部分がある。もしホテルのWi-Fiが使い物にならないときや、移動中もインターネットを利用したいときは、やはりレンタルルータは便利だ。ただこちらも現地の通信環境に依存するので、できる限り事前にリサーチして通信方法を選ぶようにしてほしい。

《中尾真二》

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