■計測技術に自信
2本の腕で、黙々とTシャツを折り畳み続けるロボット。工場で活躍するロボットがあちらこちらで展示・紹介されているロボデックスらしい光景だが、クラボウの狙いは、Tシャツを折り畳むロボット自体にはないという。「衣服の折り畳みを商品化したいのではないんです」とブースの担当者。
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ここで肝となるのは、下からのカメラ撮影による「高速3Dビジョン」だった。「いま様々なメーカーが『3次元計測技術』の開発を進めていますが、静止物を計測するものがほとんどです。クラボウでは、動いているものをリアルタイムに3D測定できる技術の開発を進めています」と担当者。下から見上げるカメラでTシャツのサイズや奥行きを計測し、適切な姿勢で掴んで折り畳んでいるという。

クラボウと言えば繊維事業をイメージするが、最近では検査・計測分野における技術開発も進めているという。ロボデックスには昨年から参加している。「昨年のロボデックスではタオルを折り畳んでいましたが、今年はより難しいTシャツに挑戦しました。今後、これまで培った計測技術をロボット分野にも拡大していきたい。例えば、ベルトコンベア上の品物を動いた状態のまま計測できれば、検査のスピードが早くなります」と担当者。ロボデックスで良いパートナー企業を見つけたい、と話していた。