この日の同番組は、2日に亡くなった歌丸さんを追悼する特別版。黒紋付で現れた笑点メンバーは、歌丸さんの解答者時代、また2006年から10年間登板した司会者時代の秘蔵映像を見ながら思い出を語った。特に三遊亭小圓遊との掛け合いは人気を博したが、“不仲”のイメージを保つため、普段からわざと離れて歩くなど徹底して番組を盛り上げる工夫をしていたという。
後半は、いつもの色紋付で登場したメンバーによる「大喜利」のコーナー。だが今回は「ありがとう歌丸師匠大喜利」と題し、亡くなった歌丸さんが喜びそうな答えに座布団がもらえるというシステムに。問題は「歌丸師匠、〇〇してくれてありがとうございました!」と感謝したあと、一言オチを言うもの。
真っ先に手を挙げた円楽は「歌丸師匠、仕事先、旅先で、車いすを押させていただいて、ありがとうございました!」と言ったあと、「駅のホームで、車いすのブレーキ忘れてすみませんでした」と回答するなど、いきなりアクセル全開。
その後も各メンバーが、愛ある毒舌で歌丸さんをしのんだが、最後も円楽が挙手。「歌丸師匠、一緒に解答者だった頃、そして司会になられても、私の悪口をやさしく受け止めてくれて、罵詈雑言にも耐えていただいて、ありがとうございました」と呼びかけたあと、「最後に一言言わせてください。……ジジイ!早すぎるんだよ!」と絶叫。うつむきながら涙をこらえていた。
歌丸さんとはこの『笑点』で、39年間の付き合いがある円楽。彼らしい追悼の言葉に、会場は拍手が鳴りやまなかった。
これを聞いた春風亭昇太も目を潤ませながら、「我々もこの後を継いで、今後も頑張っていきたい」と述べながら、「歌丸師匠、本当にお疲れ様でした」と、『笑点』に50年に渡って出続けた歌丸さんをねぎらった。