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自分自身を加工して良く見せる……。40歳をとうに超えちゃった中年男子の自分には、恥ずかしくてとても真似のできない行為であるはずなのだけれど、若者の「盛る」文化にちょっと足を踏み入れたいという好奇心も、決してないわけじゃない。家族が寝静まったころ、部屋でこっそり加工できるアプリもあるしね。そもそも自分の顔も盛ると一体どうなるのか挑戦してみたいという気持ちになってきたのである。
ためしにいくつかのアプリを物色していると、面白そうな物を見つけた。
スマホで簡単に顔加工ができるというレタッチアプリ『Adobe Photoshop Fix』である。「スマホで簡単に」というところが実にいい。いくら自分を良く見せたいからって、パソコン開いて長時間自分の顔とガッツリにらめっこしてたら、途中でむなしくなって挫折してしまうかもしれないので。ふむふむ。パソコン版の『Photoshop』、いわゆるフォトショは、プロなんかもよく使うやつで聞いたことがあった。芸能人の写真なんかで、撮影後のムダ毛を処理したり、目をキラっとさせたりするらしい。
と、アプリを試していて、ふと脳裏によぎった。
「すると、これで俺も芸能人になれるんじゃね?」
自分自身を良く見せるための「盛る」行為からすると、完全に本末転倒になってしまっているが、気のせいということにしておこう。
というわけで、自撮りの写真を加工してくれるスマホアプリを使って、中年男子が
有名人になりきる為に盛ってみる、という実に気味の悪いことに挑戦した。
では一体誰になるのか?どうせやるなら憧れの人物になってみたい。かといってあまり知名度の少ない人では似ているのかどうか自体伝わらない可能性がある。そこで、ここはひとつ思い切って国際的大スターである「トム・クルーズ」を目指してみた。「無謀」という言葉がここまで似合う挑戦も他にはないと思うが、昔から大ファンだし、世界的に有名な人物という意味では対象にピッタリ。ついでにいうと自分もトム同様、濃い顔立ちではあるので、可能性はあるんじゃなかろうか。2パーぐらい。ええい、とにかくやってみよう。
さて、加工には流行りの化粧系盛りアプリを使用したかったが、さすがにメイクでは
整形レベルの加工は無理がある。顔の位置まで修正できるレタッチアプリ
「Photoshop Fix」を使用した。ただし目の色だけは、あらかじめ化粧アプリで変更している。
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そしてついに仕上がった顔は!
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タイトルを完全に裏切る形になってしまった。トム・クルーズというよりは、若干「ジョン・トラボルタ」入ってなかろうか?いやそれも厳しいか。とにかくこれ以上俺のスキルでいじってもどんどん人間離れしていくだけなのでトム・クルーズへの挑戦はここで幕としよう。
とはいえ、当初の目的のひとつである、近年の顔加工アプリの性能を体感することは十二分に出来た。スマホアプリを使って、こんなにも気持ちよく違う自分になれるのなら、女子中高生がこぞって自分の目玉を巨大化させている気持ちも理解できる。
などと、自分を無理矢理納得させていると、学生の頃、床屋に福山雅治の雑誌の切り抜き写真を見せてパーマをかけてもらったら、初期の田原俊彦みたいな残念な仕上がりにされたことを不意に思い出した。やっぱり加工より素材ですぞ若者諸君!
ついでに、別の方にもチャレンジしてみました。
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似てるかどうかはさておき、本物のメイクの持つ迫力には、さすがの加工アプリも勝てないと思うがどうか。
≪ヒロファミ≫