平年以上の猛暑の中、コスプレエリアで夏の祭典を大いに盛り上げたコスプレイヤー。アニメ!アニメ!では3日間フォトリポートをお届けしてきましたが、会場で出会った中でとくに印象が強く残った素敵なコスプレイヤーをショートインタビューとあわせてご紹介します。
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人気と実力を兼ね備えた日本トップレベルのコスプレイヤー五木あきらさん(@itsuki_akira)。国内外で活躍することから海外にもファンが多く、日本を代表するコスプレイヤーとして知られています。
語るに及ばず、彼女のコスプレのクオリティーの高さ、表情やポージングの巧みさ、1枚の写真の枠から漏れ伝わってくる表現力の魅了された人は数多いでしょう。
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五木あきらさんをイベントで長年撮り続けてきたカメラマンに話を聞いても、「本当にコスプレが大好きだというのが伝わって来る」「表現力が素晴らしい」と絶賛の声が止みません。1日目と2日目のコスプレ姿を撮影したアニメ!アニメ!は、インタビューの機会も得ることができましたので、未公開の厳正写真とともにお届けします。
ーーコスプレを始めたきっかけを教えてください。
五木あきら
きっかけは好きなアニメキャラクターの制服が欲しかったからでした。当時はまだ中学生で、メイクの仕方が何もわからなかったので苦労したのを覚えています。あと陸上部に所属していたので日焼けが大変でした。
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ーーコスプレをするに当たって、ご自身の強み、または大切にしていることは何ですか?
五木あきら
できるだけスタイルが良く見えるように、身体のシルエットを大切にしています。また私は顔が小さいとよく言ってもらえるのですが、そのおかげでウィッグを被っても不自然に見られることが少ないので、それは強みだと思っています。
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ーーコスプレをずっと継続して来られた理由は何が大きいですか?コスプレを通して得たもの、成長した部分を教えてください。
五木あきら
やっぱりコスプレが好きだからだと思います。アニメも漫画もゲームも大好きで、いくらコスプレをしても足りないぐらい。コスプレしたいキャラクターたくさんいるのでまだまだ辞められないです(笑)。
コスプレを通して得たものは、洋裁スキル、美意識かな。コスプレをしてからミシンを学校の授業以外で触るようになったし、キャラクターに少しでも近づくために綺麗に可愛くなりたくて美容学校にも通いました。
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ーー1年間でどれくらいの頻度でコスプレをしていますか?
五木あきら
30ぐらいはしてるかな?プライベートやお仕事、写真集含めるとそれぐらいしてると思います。
これは多くないほうです。私はプライベートでコスプレするキャラクターは、こだわりが強すぎてたくさん出せないんです…(笑)。
ーーいつもコスプレのためのストイックな準備をしていますよね。ジムトレーニングはいつ頃から始めて、それによって大きく感じた成果はありますか?
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五木あきら
コスプレのお仕事をする上で様々なキャラクターをやるので、ある程度は細いほうが良いなと思って、今年に入ってから本格的にジムに通い始めました。運動だけでなく食事管理も行ったところ、1ヶ月ぐらいでさらに効果を感じられるようになりました。
ジムだと女の子が悩みがちな箇所の背中、腕の後ろ、下腹、内腿などのトレーニングを重点的にできて、お肉が落とせやすいのでとてもオススメです。ちなみに筋肉量を増やしてる訳では無いので、腕立て伏せや腹筋の回数がこなせるってわけではないです(笑)。
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ーーコスプレプロダクション「12カンパニー」がスタートして、先輩として後輩にアドバイスしたりする立場になりました。実際にどのような相談が寄せられますか?また、共通して一番伝えたいコスプレにおいて大事なことはなんでしょうか?
五木あきら
ウィッグを綺麗に被る方法や、ダイエットの方法とか基本的なことに関しての相談が多いです。まず何よりもコスプレを楽しむことが一番大事です。その後にクオリティーを求めたり、これに挑戦してみようと目標を決めたりとかすればいいと思います。
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ーーコスプレイヤーとしてテレビに出演することも増えています。やはり年々、コスプレの一般の方への周知は広まっていると感じていますか?また、テレビだとトークなど新しいことも求められると思いますが、どのような心がけで臨んでいますか?
五木あきら
コスプレの周知は増えていると思います。ただ本来のコスプレの良さはまだまだ知られていないなと感じています。コスプレの良さをもっと色々伝えたいので、「どうやって伝えればいいかなー?」とたくさん考えてから話すようにしています。
ーークリスマスのサンタクロースの衣装や「12CO.BASE」(「12カンパニーが経営する会員制カフェ&バー)のメイド服、チャイナ服など衣装デザインのプロデュースもしていますが、コスプレイヤーとしてのこれまでの経験がどのように反映されていると感じていますか?
五木あきら
これまで様々なコスプレ衣装を着てきたので、「こんなに沢山あるけど逆にこうゆう衣装は無いな」「こうゆうのあったらいいな」と考えてデザインしています。共通で大事にしていることはスタイルが良く見えることです。
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ーーこれまで何度もコミケ参加をしてきました。夏コミの場合、コスプレをするには辛い環境にも関わらず、参加したいと思う魅力は何でしょうか?
五木あきら
やっぱり冬コミと並んで一つの恒例行事というか、お祭りですから辛いと思ったことはありません。一年の中でも思いっきりコスプレが楽しめる日ですから。
ーー夏コミの新作写真集は「中華」がテーマでした。「12カンパニー」の宣材写真もチャイナ服です。中華の衣装に対する思い入れがおありですか?
五木あきら
チャイナドレスが大好きなんです!最近行けてないけど中国も大好きなんです!中華の世界観がとても琴線に触れます。生き生きとした色鮮やかな感じとかが本当にいいなと思いますし、料理も美味しいですし(笑)。なので、思いっきり中華を詰め込んで撮影しました。
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1回のコスプレのための事前だけでなく、通年でどのようなコスプレにも臨めるための準備。クオリティーの高いコスプレに繋がっているからこそ、コスプレに普段接しない人が見ても「すごい!」と伝わる表現力が生まれるのだと思いました。