高畑淳子&鶴見辰吾&若村麻由美、舞台「チルドレン」に「命を懸けて」
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同作は、弱冠30歳でローレンス・オリヴィエ賞を受賞した、今世界が最も注目する女優作家ルーシー・カークウッドの話題作。巨大地震、大津波、そしてそれに伴う原発事故が発生した場所から遠くない海辺のコテージに移り住んだ元原子力工学者のヘイゼル(高畑)とロビン(鶴見)夫婦のもとに、かつての同僚である元原子力工学者のローズ(若村)が訪ねてくることで物語が始まる。“人類の叡智を問う”注目の人間ドラマで、9月8日から9日まで彩の国さいたま芸術劇場にて、9月12日から26日まで世田谷パブリックシアターにて日本初公演。豊橋、大阪、北九州、富山、宮城でも上演される。
フォトコールでは、3人は、津波の影響で傾斜したコテージで再会する場面と、ダンスを行う場面を披露した。
フォトセッションでは、女性陣に挟まれて真ん中に立った鶴見が「もてもての役なのです(笑)」と声を弾ませながら、2人の肩を抱き寄せて笑顔で撮影に応じた。さいたま公演の手応えについて、高畑は「若村さんが美しかった」といい、鶴見は「僕の友達も帰り際に『若村さんのサインをもらえばよかった』と」と高畑のコメントに乗っかり、笑いを誘った。
さらに鶴見は、見どころが話題にあがると、「高畑さんのラストシーン近くのセクシーな一面」とにやり。高畑は「そんな、私が脱ぐみたいな!」と大照れだったが、鶴見は「1枚、脱ぎますからね」と明かし、「毎日、この2人に稽古場に会いに来るのが楽しみで仕方がなかったです。今も、わくわくしながら劇場に来ます」と笑顔を弾けさせた。
今月6日には北海道で大きな地震が発生した。高畑は悲痛の表情を浮かべながら、北海道の友人から「納豆がないんだよ」というメールが来たエピソードを紹介し、「ほんとうにお困りだと思います。現実に今、そういうことが起こっている。また、計画停電が始まるかもしれないと聞くと、同じ日本でそういうことがあるのだと思うと、ザワザワしています」と胸の内を言葉に。
鶴見も北海道に知人などがいるそう。「日本中のみなさんがそう思っていると思いますが、直接行って助けることができないはがゆさを感じながら、僕らはこの芝居に命を懸けて表現していくしかない。それが我々の使命だと思います」と覚悟を言葉に。
若村は「もちろんこの作品は3.11を受けているのですが、熊本や、岡山・広島、今回の北海道とたくさんの犠牲者が出ているわけです。この芝居の中で、大きなテーマのひとつだと思うのですが、“海から鐘の音が聴こえる”というくだりがとても大切にされています」と紹介。同作では「鎮魂の気持ちと、今生きている私たちが“それでも生きていかなければならない”という再生していく力への希望」が表現されていると告げ、「今回のこの公演を、謹んで、そういう方たちに捧げる気持ちで演じたいなと思っています」と心境を語った。
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