物語は平成20年、静岡県裾野市で起きた殺人事件からスタートする。この事件を担当することになった刑事・日下悟役を演じるのは小泉孝太郎。東京都に住む男性が静岡県で殺害されたことに疑問を感じていた日下は捜査を進める中で、殺害された男性・須藤勲が、昭和49年に離婚した妻との間にできた、当時静岡在住の幼い息子・尾畑守を誘拐殺人事件で亡くしていたことを知ることとなる。真摯に事件に向き合い、内田有紀が演じる守の姉・理恵など昭和49年の事件に関連する人々にも直当たり捜査をしていく小泉のひたむきな姿には注目だ。
そして、この「尾畑守君誘拐殺人事件」について調べていく日下は、時効成立の1年前となる昭和63年に編成された特別捜査班で管理官を務めていた重藤成一郎(上川隆也)の名前にたどり着くこととなる。そして、時はさかのぼり、昭和63年。上川が演じる42歳の重藤成一郎は、未解決事件という汚名を残さぬよう静岡県警・本部長の榛康秀(高嶋政伸)から「尾畑守君誘拐殺人事件」の特別捜査班の指揮を取るように命じられる。このシーンでは、上川の指先から伝わってくる緊張感はもちろん、高嶋政伸が冷徹に、そして坦々と命令を下す様が迫力のある仕上がりだ。上川は同作の撮影を「全シーンのそれこそ画面の隅にまで神経を使いながら、撮影を重ねた」と振り返っており、今回公開された映像以外のシーンにも期待が高まる。
『連続ドラマW 真犯人』(WOWOW)は、9月23日よる10時より放送スタート。