世界初の8K版『マイ・フェア・レディ』が、NHKで放送決定! | RBB TODAY

世界初の8K版『マイ・フェア・レディ』が、NHKで放送決定!

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 3月10日、NHK BS8Kにて、オードリー・ヘプバーン主演のミュージカル・コメディ映画『マイ・フェア・レディ』の世界初となる8K放送が行われる。

 20世紀初頭のイギリス・ロンドンを舞台に、下町に暮らす貧しい花売り娘のイライザが一流のレディに変身していく様を描いた『マイ・フェア・レディ』。1964年に公開され、同年のアカデミー作品賞をはじめ計8部門を受賞したハリウッド史に残る傑作として知られている。

 今回放送される『8K版 マイ・フェア・レディ』は、同作の権利を管理しているアメリカ三大ネットワークの一つ「CBS」に、NHKが働きかけたことで実現した。既に製作から半世紀以上が経過しているため、オリジナルのネガにはいくつもの劣化・痛みが発生していたのだが、CBSから委託を受けたハリウッドの専門チームが約半年間に渡り、8Kでスキャンしたうえで、フィルムについた汚れ・傷の修復、細やかな色彩補正作業を実施。さらにその後、出来上がった映像が日本に送られ、NHKで字幕・フォーマット編集を施してようやく完成したという、非常に労力のかかった作品になっている。

 このように手間暇かかったコンテンツのため、映像の美しさは特筆に値する。オードリー・ヘプバーン、レックス・ハリソンら名優たちの豊かな感情表現、アカデミー衣装デザイン賞に輝いた60年代を代表するファッション写真界の巨匠セシル・ビートンが手掛けた絢爛な衣装の数々、競馬場のシーンで疾駆する競走馬の躍動感、下町の生活感、降り注ぐ雨のしずくまで、55年前の映像とは思えないほど鮮明に映し出されている。

 放送に先駆けて行われた試写会には、ヘプバーン関連の著作を上梓している映画評論家の渡辺祥子氏も参加。試写後、渡辺氏は「映像の美しさに本当にびっくりしました。この映画を撮った時に、8Kがそのうち出来るんじゃないかと予感があったのではないかと思うくらい美しかったです」と大絶賛。また、当時のミュージカル映画の常識として歌唱シーンが俳優によるものではなく「吹き替え」であることに触れたうえで「鮮明な映像になったことで、『途中で口パクがバレるかな』と心配していましたが、あんなにくっきり口が動いていてもわからなかったです」と、不自然さがないこと高くも評価していた。

 そんな『8K版 マイ・フェア・レディ』の放送は、3月10日19:00~に加え、3月24日15:00~にも予定している。

《こじへい》

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