1920年のデビューから100年で20億冊もの売り上げを記録する、世紀のベストセラー作家アガサ・クリスティー。今回映画化された『ねじれた家』は、彼女が自身の最高傑作だと誇る一冊だ。
ゴージャスでスキャンダラスな一族の女たちを演じるのは、『天才作家の妻 -40年目の真実-』でゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞したほか、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたグレン・クローズ、『X-ファイル』のスカリー役で一躍有名になったジリアン・アンダーソン、『マッドメン』で多くの男性を魅了したクリスティーナ・ヘンドリックスといった面々。そして、事件の真相を追う私立探偵役で、『天才作家の妻-40年目の真実-』にも出演したマックス・アイアンズ。さらに、捜査を仕切る主任警部役に名優テレンス・スタンプが名を連ねる。
解禁された映像の舞台は、1950年代後半のロンドン。現在は廃止された旧型のダブルデッカーやブラックキャブが走る、雨降る夜のソーホー地区。そこにやってきた探偵チャールズ(マックス・アイアンズ)は、映画館でニュース映画を観賞する。その日のトップニュースは大富豪アリスティド・レオニデスの訃報だった。レオニデスは1871年にギリシャで生まれ、23歳の時無一文で英国へ渡り、レストランをオープン。その後、最初のホテルの経営で大成功を収めた。
最初の妻マルシア・デ・ハヴィランドは若くして死去し、レオニデス氏は晩年に再婚。若く美しい後妻はアメリカ人のブレンダ。チャールズが営む探偵事務所では、レオニデス氏の一番上の孫娘ソフィア(ステファニー・マティーニ)が待っていた。ソフィアはかつての恋人のチャールズに、祖父の死因は心臓発作だが、一族の誰かが毒殺したにちがいないと打ち明ける。謎に包まれた物語の幕開けに注目だ。
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』は、4月19日全国公開。