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先日その店先に見てしまったんですよね。「タピオカあります」的なポスターを! いや、べつにいいんですよ? 商売としてはたいへんマトモな判断だし、タピオカってのはどうやら芋からできるらしいからベジタブルではあろうし、なんにも間違ってはいないんだけどさ。いないけれど、なんていうのかな、「お前もか……」的な気分に。「こんな、お澄まししているようなお店でもタピオカやっちゃうんだ……」的な。※1
というわけで、SNSに「どいつもこいつもタピオカだし! 俺もペンネームを“タピ岡”にしてやろうか!」と書いたらお友達から「単にタピ岡て言いたかっただけだろっ!」とツッコまれたり、「すでに#タグで“タピ岡”関連のものがあるよ」と教えられたり。そんなわけで、タピオカ未経験のオッサンが、ちょっとタピオカ体験でもしてみたら? と編集部に言われたので、飲んできたら、ちょっと世界観かわりましたよ。
まずは、編集部が「モスバーガーでタピオカをはじめてるらしい」と教えてくれたので、行ってみました。モスバーガーでは「タピオカ冬瓜茶(トウガンチャ)ミルク」と「タピオカ抹茶ミルク」の2種類を提供中(数量限定 ともに税込440円)。今回は、名前が面白かったので冬瓜茶をチョイス。
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んー。せっかく初タピオカなのに、タピオカのツブツブが見当たらんですね。もう少しタピってる感というか、そういうのが欲しかったのですが、どうやらこれは少し混ぜて飲むのだそうで。混ぜるとタピオカがわかるみたいで。ともあれ、まずは混ぜないで少し吸ってみました。下に溜まっている黒い層はシロップのようで、これだけ吸ってもなかなかウマいです。
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どんどん飲んでいったのですが、ははあ、タピオカミルクティーって、タピオカだけが魅力というか目的なのかなって思っていたら、それだけじゃないのね。まずはミルクティーが爽やか。オジサンはいつもコーヒーを飲むので、アイスミルクティーがこんなにスッキリして、かつコクもある飲み物だって知らなかった。そして、この甘みとコクを、まさにタピオカのおかげで「噛みしめ」られるってわけよね? 甘コクなんだけど爽やかなミルクティーが口の中にあるときに、タピオカをチニャっと噛むと、飲み物にはない満足感がありますわ。質量があるというか。タピオカが入っているおかげで、液体はスカッとしつつ、飲んでいる満足感も担保されるっていうね。タピオカを噛みながら、そんなややこしいことを思っていたのでした。
さて。次に向かったのは、いよいよタピオカのお店。いつも気になっていた新宿西口の「CoCo都可」です。
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いや、ヨドバシカメラに買い物に行くたびに、いっつも並んでいるのを見ていたけど完全に他人事で「みんな好きだねぇ~」などと思っていたのですが、これに並ぶの、キッツいわぁ~。女の子の行列にオッサンが並ぶの、キッツいぃ~。実は、タイトルに偽りありでほんとうに申し訳ないのですけれども、恥ずかしくて列をいったん離脱しちゃった。しばらく周辺をウロつき、誰もいなくなったスキに再チャレンジして、ついにカウンターにたどり着きましたよ。
いやあ! メニュー細かいのね! ラーメン二郎みたいに、「野菜」じゃなくてタピオカマシマシとか、「辛め」じゃなくてプリンとか、甘さも0%から6段階、氷も4段階選択可能とかさ。オジサン分からないしテンパってるしで、一番先頭にあったメニュー「タピオカミルクティー」(税込485円)を頼んでしまいました。女の子の店員さんがニッコニコで、なんかもう、悪いことしてないのに「俺が来てゴメン」て思った。というよりも、明るいご対応ありがとうございました。
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さて、実際に飲んでみたところ、タピオカのモッチ具合はモスとは違う弾力がある感じ。モスは歯に吸い付く感じだけど、こちらは歯ごたえ重視というか。まあこれは、詳しい人がナンボでもレポートしていると思うのでこのへんで。ただ驚いたのが、連結されているタピオカがあったこと。モスは全ツブが離れていたけど、CoCo都可のは、たまに2粒がくっついていたりして、それが口に入ると「当たり!」的な気分になる。ある意味、ちょっとした野性味も感じましたな。
はい次。モスで冬瓜茶だけを頼んでもう一方の抹茶ミルクを頼まないのもどうだろう? と思ったので、後日行って参りました。
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見た目が綺麗だね~! 底に溜まっているのは抹茶ソースなんだそうで、ちょっと黒蜜っぽい味がしたような。コイツも混ぜるまでタピオカが見えません。
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抹茶とは言いつつ、抹茶の主張がそれほど強いわけではなく、スタンダードなミルクティーに少し抹茶風味がついているかなというところ。……ていうか、これまで飲んだタピオカドリンクって、どれもこれも味がオシャレだよなあ! スッキリしているけど、スッキリしているだけでは少し寂しいところに適度なコクと、食感の楽しみがあるタピオカが……という感じ。ナルホド流行るわけです。
そして、もちろんこうしたタピオカの流行をコンビニが取り入れないわけもなく、セブン‐イレブン、ローソン、ファミリーマートの3つを回ってタピオカを買ってきました。女の子が並んでいない! 買いやすくてよかった~!
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まずはファミマの「タピオカミルクティー」(税込238円)から。はは~んナルホド! これは、ミルクティーはサラサラ系、タピオカはこれまで飲んだ「チニャッ」としているモチ感のあるものではなくて、プリンプリンな、少し噛みごたえのあるゼリーみたいな感じ。だんだんタピオカの違いが分かる男になってきました。
なお、店頭では見かけませんでしたが、このほか「たっぷりなタピオカミルクティー」(税込278円)てのもあるそうで。ただ数量限定だから、もしかしたらもうなくなってしまったのかな。専門店サイズとのことだから、こっちも試してみたかった。
次はセブン‐イレブンの「タピオカほうじ茶ラテ」(税込238円)。
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コイツはググるとけっこうレポートが出てきますね。話題の製品だったのかな? タピオカそのものはこちらもプリンプリンな感じ。まあこれはほうじ茶ラテな、液体部分がスゴい特徴ありですね。ほうじ茶の香り、主張がかなり激しい感あります。あー「国産炭火焙煎茶葉使用」と書いてある。それそれ! それは凄く感じた。甘い中に大人な苦みがありますなあ。
最後に2点ご紹介。ローソンの「ウチカフェ 岩塩クリームタピオカミルクティー黒糖蜜入り 255g」(税込238円)と「ウチカフェ タピオカマンゴージャスミンティー 280g」(税込238円)です。ローソンの、スイーツ等のラインナップ「ウチカフェ」の一品なんですね。ていうか、岩塩クリームとかマンゴージャスミンとか、曲げ過ぎな変化球みたいな感じもしますが大丈夫でしょうか。
では岩塩クリームから。
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はいこれ好き。オススメ。タピオカはプリンプリン系なのですが、ミルクティーの味が濃厚。長い名前を付けただけあって、黒蜜的な甘さを岩塩クリームの、ちょびっとの塩気が引き立ててます。塩気といっても別にしょっぱいワケじゃなくて、塩は引き立て役。そしてクリームで柔らかくも仕上がっている感。これはなかなか味が多重構造になっていてよいですよ。
最後、「ウチカフェ タピオカマンゴージャスミンティー 280g」(税込238円)です。
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これが、自分が飲んだ中ではいちばん変化球な名称なんですが、実際見た目もね、ティーが透明なんすよ。いままではとりあえずミルクだったんだけど、コイツはジャスミンティーだもんなあ。と、口を付けてみたところ……こいつぁ爽やか! もう、見た目以上に味に透明感あるわ! マンゴーの酸味が利いてる利いてる。甘さも控えめだし。これまでずっとミルクティーまみれだったので、こうした酸味スッキリ系は嬉しいっすね。ミルクティー系のタピオカドリンクは、スープほどではないけれど、飲むと言うよりは少しだけ食べる系の指向だけれども、このタピオカマンゴージャスミンティーは、純然たる「飲み物」です。ゆえに、コンビニ系のプリンプリンのタピオカもヘンに主張せずに、よく合う。オイオイ! タピオカ! めっちゃ奥が深いじゃないか!
いやぁ、実はタピオカドリンクってさ、もう10年以上前に台湾に出張(COMPUTEXだったかな)行ったときに、夜市とかで散々みていたんですよね(飲まなかったけど)。ぶっといストローだなー、あのツブツブはいったいなんだろーなーとか。あの頃から今までずっと無縁だったタピオカ。欅坂46の番組『欅って書けない』でも、石森虹花ちゃんと尾関梨香ちゃんが利きタピオカをやったのはだいぶん前だけど、なるほどタピオカにハマる理由、少しだけオジサン分かった。飲み物って無数に存在するわけだけど、そこにタピオカという噛めるものが入ることで、飲み物自体が引き立つんだねぇ。当たり前だけどタピオカがウマいんじゃなくて、まず飲み物がウマくないとダメだし、そこにタピオカが入ることで全体が寄りおいしくなるっていうね。……恐ろしい存在っすよタピオカドリンクは! 並ぶのは恥ずかしくてちょっとナニだけど。
というわけで、タピオカの魅力に気付かされた、タピオカ行脚でした。飲み過ぎてもうお腹がタピタピです(言いたかっただけ)。
※1……まあ、タピオカがオシャレじゃないかって言うとそうでもなくって、たとえば春水堂はオシャレですよね。僕はタピオカは頼まないけど春水堂の麺類は好きで、よく行きます(春水堂ってタピオカ発祥のお店なのね。最近まで知らずに麺ばかり食ってた)。
<TEXT:dairoh>