作品の舞台となるハエン県は、ローマ帝国時代、皇帝にオリーブを献上している最大の農地として成長を続け、いつしか世界最大のオリーブ生産高を誇る地域へと発展してきた。しかし、残念ながら「生産高、世界一」というプライドがこれまでに追い求めてきたものは、大量生産を
主軸にした「数」の論理。エキストラ・バージン・オリーブオイルが持つ最高の「質」は置き去りにされてきた。ようやく近年になり、若く才能を持った次世代の起業家たちが、最高のオリーブと称される「ピクアル種」を使用し、他のどのオリーブオイルにも真似できない、究極のオリーブオイルを作り出すことに成功。作中では、古い慣習を覆し、業界や消費者たちの意識をどう変えていくべきか悩む若き生産者たちの挑戦に迫る。
なお、同作は2018年にスペイン・サンセバスチャン国際映画祭キュリナリー部門にてワールドプレミアされ、食の批評家やプレスなど世界中のテーブルカルチャーの関係者の間で話題となった一作。公開された予告編では、オリーブオイルを巡る世界の変化、生産者たちの苦悩、そしてこだわりの料理の数々が映し出されており、"世界一のオリーブオイル"とはなんたるやが気になって仕方ない仕上がりとなっている。
ドキュメンタリー映画『エキストラ・バージン~世界一のオリーブオイル~』は、 12月6日よりYEBISU GARDEN CINEMAをメイン館に全国劇場にて順次公開。