欅坂46の渡辺梨加ちゃん(ぺーちゃん)も大好きなこの食パン、私もまあ、欅ファンとしてこのパンに暖かい眼差しを向けてはいたものの、「とはいえパンだろ?」的な。「タピオカみてーなもんか? 女の子は色々とおかしなものが好きになるなあ……」くらいにしか思っていませんでした。でもね、一口食ったら、冒頭の感想ですよ。
同社のページには「食材の持つ旨味を絶妙に引き出し、唯一無二の食パンが誕生いたしました」という記述があるんだけど、食った後の今ならわかる。まったくそのとおり。これ、ホントに食ったほうがいいですよ!
まず購入して驚くのが、手提げ袋に入ってるんですよ。

そして中には梱包された食パン1本が。どうやら焼き立てのようでちょっと暖かいのです。そしてね! ふわぁって、パンの甘い香りがするんですよね。なんかなー、旨いものって、味より先に香りで攻撃してくるんだよな~。

では、まずは切ってみましょう。


ここで、かしこみかしこみ、申し上げておきたいことがあります。
「このパンのみみ、うめぇ~!」。
パンのみみって言ったら、まあなんだろう、幼稚園の頃は兄弟で取り合いをしましたけれども(なんか、特別感あるでしょ?)、大人になってからは、なんかイマイチ持て余し気味と言うか。特に一斤買ったときの全面みみとか、ご飯のおこげよりいらないかんじですけれども、に志かわのみみは違いまっせ。

に志かわのみみはね、このパンの旨さが凝縮されているんじゃないかっていうね。まずパンの耳の常識を覆す柔らかさ。なんだろう、ふつうのみみの、グニって潰す感じがない。ふわっと噛めんでそのまま噛み切れる。けど、質量はある。その濃厚な旨味は、
・独自のアルカリイオン水
・小麦粉
・生クリーム
・バター
といった食材の持つ旨味を「絶妙に引き出し」(同社のWebページより)ているからなんでしょうなあ。幼稚園児だった頃以来、久々に「みみうめぇ~!」ってなりましたよ。
とはいえまあ、みみだけ食べているわけにもいかないので、お次は本体を。でね、まずはちぎってみたのですが、やっぱり素晴らしいですね。弾力をもって、「むちぃ~」っと切れていきます。

そのまま口に入れてみたのですが、もうね、バターとか、いらんわ。このまま一本まるごと食える。まずね、甘いんですよ。もちろん砂糖的な甘さではなくて、素材そのものの甘味といいますか。そして非常にもちもちしている。しかし口の中で団子になるようなもちもちじゃないんだなぁ~。ふわふわともちもちの中間というか、ハイブリッドといいますか。食感はあるけれど軽やか。飲み物に近いというと言い過ぎか……。
と、あんまり“食パンポエム”を書いていても仕方ないので、お次はバターを付けて食べてみましょうかね。バターいらずとは言ったけど、この食パンを食うために用意したのが、小岩井純良バターです。


せっかくバターを付けるのだから、パンも焼きました。バターを乗せて……

サクッと一口。うーん、なるほど~! 軽やか~! 焼いたことによってふわふわもちもちが、ちょっとサックリした風味に。バターのコクと合わさって、これはこれでイケる! 原稿を書いていたら、また1枚食いたくなってきましたよ。
けれどこれだけでは終わらない。次ははちみつね。しょっぱいバターに甘いはちみつってのは、やっぱりトーストに定番ですからね。

「!?」と、『特攻の択ちゃん』的な驚きが……。これはちょっと、難しいことになってきましたよっと! これはこれでまたうめェんだぜ! そもそも、バターとはちみつトーストっていうだけで旨いわけですが、ふわふわで軽い感じの、しかも味がしっかりしたパンから風味が立ち上がってきて、三位一体。はちみつの甘さ、バターの塩加減、それを包み込むパンの風味と食感……天使の食い物かこれ。
と、いうわけで、あっという間に半分(一斤分)食べてしまったところで、銀座に志かわの高級食パンのレポートを終わります。さいごに、このパンを切ったときの写真を紹介しましょう。よく見ていただければわかりますが、切ったパンの下辺を御覧ください。根本からにゅっと曲がっていますでしょう? どんだけやーらかいんだと。この柔らかさあってこその、あのふわふわでもちもち感なのだなあと実感した次第です。


<TEXT:dairoh>