番組が彼を密着したのは帰国前の2月。『火サプ』スタート当初から付き合いのあるディレクターが、ウエンツの住むロンドンの自宅に泊まり込みをしながら取材を続けた。
その中で彼が語ったのは、渡英後、語学学校に入学したときのエピソード。英語がとにかく話せず、また言われていることも理解できなかったそう。そこで「日本語禁止」を自ら課し、英語力の上達に励んだが、精神的に追い込まれたのか「ちょっと、うつっぽくなっちゃった」と振り返った。
続けて「これが不思議なんですけど」と切り出しながら、「こっちに来ている間に、一茂さんから『どうだ? 大丈夫か?』と連絡をくださっていた」と、一茂が心配して度々、電話をかけてくれたという。
ウエンツは「自分の自覚はないが、『どよ~ん』となっていたのだろう」と、当時の沈んだ心境を推測しつつ、その時期、一茂から再び電話があったと述懐。だが、ちょうどその時は学校の授業中だったためウエンツから携帯を切ったそうだが、「(一茂さんは)その声を聞いただけで『ちょっと危ないよ。その感じあるよ』と言ってきた」と語った。いわば完全にうつに陥るサインを見抜いたようだった。
そして一茂はウエンツに、摂取すべきサプリメントや食事などをリストにして送ってきてくれたという。そこで初めて「俺、やばいなと思った」というウエンツ。さらに一茂から「一番太陽が出ているから」と勧められてスペイン旅行へ。太陽を浴びてただ遊んでいたと述べた。
ディレクターから「それで気持ち的には楽になった?」と聞かれると、ウエンツは「なりましたね」と力強く答えていた。