同書は、柳楽の30歳という節目にあわせて制作された一冊で、様々な表情を捉えた写真や是枝裕和監督をはじめとした著名監督との対談も掲載されている。柳楽は会見で、初のパーソナルブック発売について「15歳の時に30歳の自分に向けた手紙を書いていたので、その頃から30歳というのを大きな節目としてとらえていたんだろうなと思います。こうしてアニバーサリーブックを発表することができてとても嬉しいです」と喜び。
構想から2年、撮影に1年半をかけた同書について特に印象に残っているポイントを聞かれると「特に印象的だったのはニューヨークでの短期留学中に撮り下ろしをしていただけたことです」とし、「29歳だったあの時にしか撮れない写真が撮れたのでとても貴重だなと思います。それと、僕は台湾が好きなのですが、台湾の撮影で大好きな小籠包をたくさん食べられたというのも楽しかった思い出です」などと語った。
さらに、お気に入りカットに聞かれた柳楽は「ドーナツを食べている写真です」とした上で、「森さんとの撮影は、このシーンから始まりました。今までの僕もドーナツを食べる姿というのは、経験があったと思うのですが、だんだんと自然に誘導されていき、気づけばカーディガンがなくなったことに気付き、その後は、Tシャツも自然と脱がされていったのですが、最後までとても自然な流れでの撮影でした(笑)」と撮影エピソードも披露した。
また、これからの30代どんな俳優人生にしたいかとの質問には「いっぱいあるんですよね・・・」としながら、「その中でも、今回、是枝さんとの対談の中でもお話させていただいた、3大映画祭にもう1度行きたいです。いつになるかは分かりませんが、僕の俳優としての目標に向かって30代も一歩ずつ頑張っていきたいと思います」と3大映画祭の舞台に立つことに対して意気込み。
同書の中ではタランティーノ監督との対談も掲載されているが、印象に残っている話について聞かれると、「14歳で主演男優賞、というあれだけ大きな賞を頂いたということは、本当に衝撃的なことだったのですが、タランティーノ監督は、当時の審査員や審査委員長の方たちがどういう気持ちで選んだのか、その当時のことを少し話してくれました」と語り、「『Nobody Knows』のボーイだよね。という風に盛り上がってくれていたという話は、今回の本で聞かないと教えてもらえなかったことだと思うので、本当に貴重な話を伺えたと思います。この本での対談は、自分の中でもスッキリすることができた対談でした」と語った。
柳楽優弥のパーソナルブック『やぎら本』(SDP)は、現在発売中。