27日放送の『ISU世界フィギュアスケート選手権大会2021』(フジテレビ系)で、男子フリープログラムが行われた。
17歳、初出場の鍵山優真。ショートプログラムでは自己ベストを10点近く更新する100.96点で、羽生結弦に続き2位につけていた。そして迎えたフリー。圧巻の演技でトップに立ったアメリカのネイサン・チェンを追撃した。
冒頭の4回転サルコウを綺麗に決めると、続く4回転トウループ、トリプルトウループも安定感抜群。後半のトリプルアクセルは着氷が乱れたが、プログラムの最後までスピードが落ちない滑りを見せ、フリー190.81点、トータル291.77点を獲得。表彰台が確定した瞬間、飛び上がり何度もガッツポーズし、喜びを爆発させた鍵山。2位で終え、銀メダルを手にした。
競技後のインタビューでは、「終わったばかりで本当にビックリしすぎて何も言葉が見つからない」と述べつつ、「ただ一つ言うとしたら、後悔がない演技ができたので、それだけは本当に良かった」と語った。
表現力の向上について聞かれると、振り付けを担当するローリー・ニコルの名を挙げながら、「支えてくださった方々のおかげで今の表現力や技術が身についてきたと思うので本当に感謝している」としながら、「自分の努力もここまで無駄ではなかったということがこの舞台で発揮できた」と答えていた。
ショート1位で迎えた羽生は最終滑走。だが冒頭の4回転ループで手をつき、4回転サルコーでも着氷に乱れが。最後まで凛としたスケーティングを見せたものの、フリー188.20点、トータル289.18点で3位。4年ぶり3度目の優勝を逃している。