佐藤二朗、山田孝之＆仲里依紗の起用理由を明かす「日本最高峰の俳優」

　映画『はるヲうるひと』の「Blu-ray＆DVD発売記念佐藤二朗監督ティーチインイベント」が5日、都内にて開催され、俳優で映画監督の佐藤二朗が出席した。

　同作は、佐藤が主宰する演劇ユニット【ちからわざ】で2009年に初演、2014年に再演され演劇界からも絶賛された舞台を映画化した作品。売春宿で死んだ様に生きる男女の壮絶な闘いを描き、山田孝之が売春宿の「三兄妹」の次男・得太を、仲里依紗が長年の持病を患い床に伏している長女のいぶきを演じる。佐藤が原作・脚本・監督を担当。

　イベントでは冒頭、佐藤から、コロナ禍での公開となったため、観客との質疑応答がすべて中止となり、この日が、最初で最後の質疑応答となったことが告げられた。

　ティーチインが始まると、さっそくファンから、「一番思い入れのあるキャラクターは？」、「舞台で表現しきれなかったことで映画で表現できたことは？」などの質問が飛び交った。

　山田と仲をキャスティングした理由が話題にあがると、佐藤は、「シナリオも僕が書いているのですが、自分が心からいいと思う俳優にやってもらいたいんですね。当たり前ですけど」といい、「孝之は日本最高峰の俳優の1人だと思ってるんで。里依紗ちゃんも同世代では断トツだと思ってたんで」と、2人を起用した理由を明かした。

　さらに、山田に1度、オファーを断られたエピソードを明かした。理由にも触れ、「山田孝之らしい考えなんだけど、『関西弁の役は関西出身の俳優がやるべきだ』」とのこと。ただ、佐藤と2人だけのときに、山田から「あれ、3兄妹だけ、標準語じゃダメですかね」と持ち掛けられ、すべて関西弁だったシナリオを変更して、現在の形で仕上がったことが語られた。