岩城滉一が、8日放送の『なりゆき街道旅』(フジテレビ系)に出演。名作『北の国から』(同系)秘話を明かした。
まず岩城は、主演の田中邦衛さんについて「黒板五郎みたいな人。もう、そのまんまの人」と、演じている役柄のままと評した。彼はまた、撮影で大変だったことにも触れて、冬の北海道で雪の中で楽しく遊んでいるシーンについて「見ている側はすごく楽しい画だけど、やってる側はすっごく冷たいんですよ。ほんとに笑えないぐらい。だけど楽しくやらなきゃいけない辛さ」と、しみじみ。
同作の連ドラ第21話では、岩城演じる草太が、後楽園ホールで開かれたボクシングのデビュー戦で相手にノックアウトされて気を失うという伝説のシーンがある。その相手は本物のプロボクサーだった。
これについて岩城は「殴りっこするのが得意だったから全然大変でもなんでもなかった」としながら、「やられちゃった。プロは強いと思った」と回顧。実際に試合をしたことに対しては「他の映画みたいに当たったんだか、当たってない映像を撮るのは、先生に対して失礼だと思った」と、脚本家の倉本聰の思いを汲み取り、本気で殴り合いをすることにしたと告白。
また「こんないいホン(脚本)を書いてくださってるのに、作り物でやるのは失礼。形相が変わるぐらいのことを(しないと)」と、ある種、俳優としての使命感に駆られたという。そして「その勝敗によってストーリーを変えてくれって言いました」と述べた。
岩城からの打診に倉本も、「もちろんその通りじゃない?」と快諾。こうして本物のプロボクサーと本気のボクシングをすることになったのだが、岩城は「KOされた後、病院に運ばれた」と笑った。これに澤部は「プロですもんね相手。すごい話ですね」と驚いていた。