韓国ドラマ『結婚白書』 鈍感男・ジュニョンが事態を悪化させる? ナウンとの結婚に黄色信号が… | RBB TODAY

韓国ドラマ『結婚白書』 鈍感男・ジュニョンが事態を悪化させる? ナウンとの結婚に黄色信号が…

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韓国ドラマ『結婚白書』 鈍感男・ジュニョンが事態を悪化させる? ナウンとの結婚に黄色信号が…
韓国ドラマ『結婚白書』 鈍感男・ジュニョンが事態を悪化させる? ナウンとの結婚に黄色信号が… 全 3 枚
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Netflixで配信されている韓国ドラマ『結婚白書』が9話まで配信されたが、これから結婚する人、自身の子どもが結婚する人にとっては背筋が寒くなるような展開になってきた。新郎役・ソ・ジュニョンを演じるイ・ジヌク、新婦役・キム・ナウンを演じるイ・ヨニが、めでたく結婚することになったものの、結婚に向けての準備で一難去ってまた一難を繰り返していく。(以下、ネタバレあり)


鈍感男・ジュニョンがあらゆる場面で空回り



ジュニョンは、人一倍優しい心の持ち主だが…


特筆すべきは、人の良さ丸出しの鈍感男・ソ・ジュニョン(イ・ジヌク)の空回りぶりだろう。恋人のキム・ナウン(イ・ヨニ)を喜ばせたい一心で、豪華なサプライズを用意してまでプロポーズしたものの、結婚準備に向けては頼りなさがクローズアップされている。特にナウンと自身の母親(ユン・ユソン)との板挟みになってしまう様に、イライラする女性も多いのではないだろうか。

ジュニョンの最大の問題点は「詰めの甘さ」だろう。3話の終わりに、ジュニョンのクレジットカード明細の金額にナウンが驚いてしまうところが描かれたが「一生に一度のプロポーズ。どうせなら豪華に…」という後先考えない性格のジュニョンの甘さが出ていた象徴的な場面だったといえる。

そうしたジュニョンの甘さが、結婚式場選び→結納品→家具選び→新居選びと進むにつれ、さまざまなトラブルを寄せ付ける。

中でもやっかいなのは、ジュニョンが自身の母親(ユン・ユソン)を上手く懐柔できないところだろう。数多くの韓国ドラマで描かれているとおり、韓国ではとりわけ母親と息子の絆は深い。思いやりがあって優しいジュニョンも例外ではなく、日々母親のご機嫌取りにいそしんでいる。

一人息子の結婚に母親が張り切るのは無理もないが、出しゃばりすぎるのはいただけない。そこを息子が上手く立ち回ることにより平和が保たれるというものだが、ジュニョンはナウンとの家具選びに母親の同行を許してしまった。これがすべてのトラブルの始まりとなる。

3人で家具選びに行くことを友人のミヌ(ソン・ジヌ)に話すと「嫁・姑問題を甘くみている」と苦言を呈されるが、それに対して「うちの母親とナウンに限ってそんなことはない」と気楽に答えるジュニョンにイラっとする。

「姑になる人に一緒に行くと言われて、断れる女性がいるわけない」と諭す独身のミヌのほうがよっぽど現実を分かっている。いや、分かっているからこそ独身なのかしれないが。

案の定、家具選びでは母親とナウンの意見が食い違い、ジュニョンは板挟みにあう。挙句の果てにジュニョンの母親はへそを曲げて途中で帰宅してしまうのだが、ナウンのご機嫌を損ねるのも嫌だが、母親のことも気にかかるジュニョンは、どっちつかずの態度を取ってしまい、ナウンを怒らせてしまう。

家具選びに関しては、なんとかナウンと仲直りをした。普通ならこの時点で「もう二度と結婚準備に親の干渉は許さない。これからは二人で決めていこう」と思うところだが、ジュニョンは違った。今度は新居選びに、自分からあえてナウンの母親(キム・ミギョン)の同行を提案するという暴挙に出たのだ。

「自分の母親が家具選びに出しゃばったから、ナウンへのせめてものつぐない。それに不動産屋を営んでいるナウンの両親の助言があれば、良い物件が探せるかも」というジュニョンなりの考えがあったようだが、この判断がとんでもないトラブルを招くことになる。ナウンの母だけでなく、押し切られる形でジュニョンの母親も同行することになってしまったのだ。

そのあとの展開は想像通りで、両家の母親が静かなバトルを繰り返し、最終的に直接対決する場面で終わった。

「ジュニョンよ、もう少し思慮深くなってくれ…」と祈らずにいられない場面が続いた。ナウンのことを誰よりも考える心優しいジュニョンだが、その優しさや空気を読めない鈍感ぶり、詰めの甘さなど、ジュニョンの悪いところばかりがクローズアップされる展開となってしまった。

ジュニョンとナウンは、ピンチを脱することができるのか。そもそも結婚できるのか。かなり不安な状況となってきた。


もう一組のカップル ヒソン&ソヌの関係は…?



気が重くなる展開となってきた本作だが、いい感じに息抜きとなるもう一組のカップル、ヒソン(ファン・スンオン)とソヌにも注目だ。

ナウンの会社の先輩で良き友人でもあるヒソンは、バツイチの女性。前回の結婚でさまざまな試練を味わったようで、ナウンに現実的かつ的確なアドバイスをしてくれる。「姑との会話は国語の授業。姑が言う言葉の行間を読まなければいけない」という言葉は、言い得て妙だ。

ヒソンの良いところは、ナウンにとって耳が痛いアドバイスをはっきり言うものの、ナウンのことを第一に考えて発言し、行動するところだ。バリバリ働いている女性らしく聡明でかっこいい。「結婚に失敗して傷ついたはずなのに、親身になって話を聞く魅力的な女性」とミヌが惹かれていくのも無理はないだろう。

そしてミヌだが、お調子者でどこかズレているところもあるものの、自身の姉が離婚を経験しているだけあって、世の中を良く分かっている。人の良さ丸出しのジュニョンにヒソンとは違った形で的確なアドバイスをしていく。

そんなミヌの熱烈なアタックで「チョン・ウソン以下の顔の男性はお断り!」と公言しているヒソンが意に反してミヌと二人で食事をすることになる。甘い雰囲気は一切ない二人だが、もしかしたら何かしらの発展があるかも…と、ほんの少し期待させる。

ギスギスした展開の中、ホッと一息つける二人の動向にも注目したい。

笑顔が魅力的なナウンだが…


ジュニョンからプロポーズされ、喜びに満ち溢れていたナウンから笑顔が消えてしまった。ジュニョンはナウンに謝ってばかりで「ナウンに連絡をとらなかった週末、気が楽だった」と愚痴るほど疲れている。

見ている側も疲れてしまう展開となってきたが、韓国の結婚準備事情を知ることができるのは面白い。日本にはないところでいうと、家具選びでジュニョンの母親が必須家電として挙げた「キムチ冷蔵庫」の存在だ。キムチが韓国の国民的な食べ物だということは分かっていたものの、キムチ冷蔵庫があるとは驚きだ。

結婚準備には、その国の伝統や国民性が顕著に表れる。そうした点に注目してこの作品を見ると、韓国という国が理解できてとても面白い。

残り3話となったが、ジュニョンとナウンは困難を乗り越えて無事に結婚ができるのだろうか。ソワソワドキドキしながらも、引き続き温かく見守りたい。

※Netflixシリーズ『結婚白書』独占配信中

■筆者プロフィール

咲田真菜

舞台・映画・韓国ドラマの執筆を手掛けるフリーライター。映画『コーラスライン』でミュージカルに魅了され、あらゆる舞台を鑑賞。『冬のソナタ』で韓国ドラマにハマって以来見続け、その流れで韓国映画、韓国ミュージカルにも注目するようになる。好きなジャンルはラブコメ、ファンタジー、法廷もの。ドロドロした愛憎劇は苦手。好きな俳優はイ・ビョンホン、イ・ジョンジェ、ヒョンビン、キム・ドンウク、チャン・ギヨン。いつか字幕なしで鑑賞したいと韓国語を勉強中。

《咲田真菜》

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