韓国ドラマ『結婚白書』最終回が配信 ジュニョン&ナウンは果たして結婚できるのか?  | RBB TODAY

韓国ドラマ『結婚白書』最終回が配信 ジュニョン&ナウンは果たして結婚できるのか? 

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韓国ドラマ『結婚白書』最終回が配信 ジュニョン&ナウンは果たして結婚できるのか? 
韓国ドラマ『結婚白書』最終回が配信 ジュニョン&ナウンは果たして結婚できるのか?  全 3 枚
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Netflixで配信されている韓国ドラマ『結婚白書』が最終回を迎えた。新郎・ソ・ジュニョン(イ・ジヌク)と新婦・キム・ナウン(イ・ヨニ)それぞれの母親が対立し、二人の結婚が黄色信号となったが、果たして二人は無事にゴールインすることができたのだろうか?(以下、ネタバレあり)


頼りになるナウンのアッパ(父)が立ち上がる!



結論から言ってしまうと、ジュニョンとナウンは無事にゴールインすることができた。そこに至るまで、二人はまわりの人たちからさまざまな応援をもらうのだが、その中で最も注目したいのはナウンの父(イム・ハリョン)だ。

韓国ドラマで描かれるアッパは、「家長」という雰囲気を醸し出し、子どもに過大な期待を寄せる厳格な父として描かれることが多い。そんな中、ナウンの父を演じるイム・ハリョンは、独特のキャラクターで魅力的な父親を演じた。

決して娘に甘くなく、過剰に干渉することがない。妻であるナウンの母に言葉でやり込められることもあるが、一方的にやられるだけではなく、自分の意見もはっきりとぶつける。

ナウンの父は若い頃、妻と実母が争い、その間に立つという苦い想いをしたようだ。ナウンの母によるとその時はうまく立ち回ることができなかったとみられ、そうした自身の経験を反省・学習し、ナウンに言って聞かせる意見は、実に筋が通っていて説得力がある。

例えば今回の結婚準備の過程で、最も失敗したといえるのが新居選びにそれぞれの母親が介入してきた点だろう。ジュニョンがナウンの母親に「新居選びに同行してほしい」と言ってきたことについて、ナウンの父親は大反対をした。「そういうことは二人で決めなければいけない」とビシッと意見を言う。

しかしその言葉を無視して、娘婿に頼られ、舞い上がったナウンの母親は新居選びに同行することになり、それを知ったジュニョンの母がやきもちをやいて、強引に同行。その後の騒動は視聴者もご存じのとおりだ。

「それみたことか!」とナウンの父は叱り飛ばすのだが、それでも積極的にもつれた両家の問題に首を突っ込むことはしない。あくまでも子どもたちがアドバイスを求めてきた時に、的確なことを言って導いていく。

今回アドバイスを求めてきたのは、娘婿となるジュニョンだ。そこでナウンの父は「両家が集う場をセッティングし、最後に君がビシッと決めるのだ!」と指示。そのとおりにジュニョンが実行したことで、もつれにもつれた両家の糸はほぐれ、一気に結婚式へと加速することができた。

ナウンの父は、決してかっこいいナイスミドルではない。小太りでどこにでもいるおじさんだ。しかしナウンは父のことをとても愛し、尊敬している。一連の流れをみているとそれも納得だ。つかず離れず、娘を冷静にかつ温かく見守る理想的な「アッパ」だから。

結婚式でバージンロードを歩く前、ナウンにかける言葉が素晴らしい。「生きていればなんとかなる。そんなに一生懸命にならなくていい」。最高の父親像を見た気がした。


ジュニョンとナウン、結婚準備を経験したことで成長



結婚準備を通じて成長したジュニョン


この結婚の当事者であるジュニョンとナウンは、結婚準備を通じて波乱万丈の時を過ごした。

ジュニョンとけんかが絶えず、そのことに嫌気がさしたナウンは、結婚式の前撮りをしている最中、ジュニョンに別れを告げる。「あなたと結婚をすれば楽しい人生を送れると思ったが、今はそんな気がしない。私たち、終わりにしましょう」とウエディングドレスを着た状態で言うのは、なかなかエキセントリックだ。

その言葉に茫然とし、動揺するジュニョン。一方のナウンもジュニョンのことが嫌いになったわけではないので、仕事を休んでしまうほど悩み苦しむ。

ジュニョンの友人・ミヌ(ソン・ジヌ)とナウンの職場の先輩・ヒソン(ファン・スンオン)が心配をしてなんとか二人を説得しようと試みるもうまくいかない。

しかしここで突破口を見つけたのは、意外にもジュニョンだった。心配したジュニョンの母(ユン・ユソン)がジュニョンの部屋を訪ね、二人で話しているうちに、ナウンへのかけがえのない想いを再確認するのだ。

そして何とかしなくてはいけないと行動を起こしナウンの自宅を訪問、ナウンの父にアドバイスを求めた…という流れになる。(実の父ではなくナウンの父に頼るところは、実はなかなかの策士なのか、それとも純粋に甘え上手なのか、そのあたりは観るものの判断になるが…)

ちょうどその時、ナウンは深酒して酔っぱらい「お父さん、お母さん、私は結婚しません! でも次はうまくやります!」と叫んで自宅の玄関で寝てしまう。

酔っぱらいながらも自宅でジュニョンの姿を見たナウンは、半分酔いが醒め動揺するが、最初はジュニョンと話すことを拒絶。しかし彼への愛情がなくなったわけではないので、二人で話し合ううちに愛を再確認して和解することになる。

この物語が始まった時、ジュニョンとナウンはクレバーなカップルだと感じたが、それは間違いではなかった。結婚準備を通じて問題が起きるたびに、二人の行動をもどかしく思ったこともあったが、思慮深くまわりの人の意見に耳を傾け、二人は乗り越えてきた。

そうした様子を見ていると、結婚式までの段取りは、なんとめんどくさく、くだらないことが多いのだろうと感じることもあるが、これから共に歩んでいくカップルが成長するために必要な儀式なのだと改めて思った。

ナウンがジュニョンに「私たち、うまくやっていけるかな?」と問うシーンがある。するとジュニョンは「いいや、これからもたくさんけんかするだろう。でもけんかしてでも一緒に幸せになりたい」と応える。そんなジュニョンを見て、それまでの頼りなく空気を読めない鈍感男から確実に成長し、頼もしく思った人も少なくないだろう。

笑顔を取り戻したナウン


もう一組のカップル、ミヌとヒソンも良い雰囲気になり、ナウンの後輩・スヨンにも恋の予感を感じさせるエンディングを迎えた本作。結婚とは? 家族とは?…。いろいろなことを改めて考えるきっかけとなる良作品だ。

※Netflixシリーズ『結婚白書』独占配信中

■筆者プロフィール

咲田真菜

舞台・映画・韓国ドラマの執筆を手掛けるフリーライター。映画『コーラスライン』でミュージカルに魅了され、あらゆる舞台を鑑賞。『冬のソナタ』で韓国ドラマにハマって以来見続け、その流れで韓国映画、韓国ミュージカルにも注目するようになる。好きなジャンルはラブコメ、ファンタジー、法廷もの。ドロドロした愛憎劇は苦手。好きな俳優はイ・ビョンホン、イ・ジョンジェ、ヒョンビン、キム・ドンウク、チャン・ギヨン。いつか字幕なしで鑑賞したいと韓国語を勉強中。

《咲田真菜》

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