菅義偉前総理、追悼の辞 安倍元総理との思い出の2人焼き鳥から議員会館に残された著書まで
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27日に東京・日本武道館で行われた安倍晋三元総理の国葬の中で、菅義偉前総理が友人代表として追悼の辞を述べた。同日各局で生中継された。
2度目の安倍政権の時は、官房長官として政権の屋台骨を支えた菅氏。銃撃事件の当日も、遊説先からいち早く安倍元総理がいる奈良市内の病院に向かったという。
冒頭、「7月の8日でした。信じられない一報を耳にし、とにかく一命をとりとめてほしい、あなたにお目にかかりたい、同じ空間で、同じ空気を共にしたい。その一心で現地に向かい、そして、あなたならではの温かな微笑み、最後の一瞬、接することができました」と読み上げた菅氏。
この後も「季節は歩みを進めます。あなたという人がいないのに、時は過ぎる。無情でも過ぎていくことに私はいまだに許せないものを覚えます」と語気を強めた。
同氏は、持病の悪化に伴い退陣した安倍元総理の2度目の自民党総裁選出馬の裏側について、「総理、あなたは一度、持病が悪くなって、総理の座を退きました。そのことを負い目に思って、2度目の自民党総裁選出馬を、ずいぶんと迷っておられました。最後には2人で銀座の焼き鳥屋に行き、私は一生懸命、あなたを口説きました。それが使命だと思ったからです。3時間後には、ようやく首を縦に振ってくれた。私はこのことを、菅義偉生涯最大の達成として、いつまでも誇らしく思うであろうと思います」と述べた。
また、「衆議院第1会館1212号室のあなたの机には、読みかけの本が1冊ありました。岡義武著、『山県有朋』です。ここまで読んだという最後のページは、端を折ってありました。そしてそのページには、マーカーペンで線を引いた所がありました。印をつけた箇所にあったのは、いみじくも山県有朋が長年の盟友、伊藤博文に先立たれ、故人をしのんで詠んだ歌でありました」と話していた。
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