『舞いあがれ!』出演の鈴木浩介「人々の距離の近さ大切に演じたい」
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現在放送中のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』。同作でヒロイン・舞(福原遥)の母親であるめぐみ(永作博美)の同級生・浦信吾を演じているのが鈴木浩介。この記事では、鈴木のインタビューを紹介する。
――『舞いあがれ!』に出演することが決まったときの気持ちは?
“朝ドラ”は祖母が昔から好きで『ひらり』に出演されていた渡辺いっけいさんのファンになって「この役者さんがすごいんだよ」と言っていました。そんなふうに僕の祖父母世代の人たちが、毎朝楽しみに“朝ドラ”を見て初めて知った役者さんを“推し”のように応援していますよね。僕の母親もすごく喜んでくれました。そして、僕の大家さんも喜んでくれました、やったね!って。
――自身の役柄についての印象(自身との共通点・異なる点など)や、 演じるうえで楽しみにしていること、役のここに注目してほしいという点は?
五島列島の町役場に勤める浦信吾は、田舎によくいるふつうの気のいい人って感じです。僕の母方の実家が福岡の漁師町なんですが、曾祖母やその上の世代は、通りがかっただけの見知らぬ人にもご飯を食べていきなさいと振るまっていたようです。なんとなく五島列島と雰囲気が似ていて、そういったおおらかさや距離の近さを大事に演じていきたいなと思っています。五島列島の人たちならではの気持ちの良さだったり、島特有の緩やかで穏やかな時間だったりが台本の中にも描かれています。ヒロインの舞ちゃんが元気になっていくきっかけになる重要な場所ですから、そういうところが表現できればいいなと思っています。五島ことばは意外と大丈夫です。僕は福岡なので、リズムとか微妙な違いはあると思うんですけど、そんなに変わらない気がします。大阪ことばほど難しくないというか、もし大阪編の方にキャスティングされてたらお断りしてました、いや冗談です(笑)。でも大阪ことばは本当に難しくて、永作博美さんや高橋克典さんはすばらしいと思います。永作さんなんて両方じゃないですか、本当にすごいと思います。
――共演者の印象は?
舞ちゃん役の福原さんの印象は、透明感があって、ふんわり緩やかな時間が一緒にいると自然と流れるような優しい雰囲気があるんです。先日、リハーサルでやったシーンで福原さんが「子どものころにこの話をたくさん聞いていたから、覚えてるはずだ」というのを監督に話していたんです。でも台本上は覚えてない設定になっていて、あれほど聞いたんだから覚えてるはずだろうし、覚えてるように演じたいとはっきりと監督におっしゃっていたんです。結局変更されたんですが、変更したことでもっとシーンが面白くなりました。今までのことを踏まえた上で舞ちゃんの人物像が彼女の中で一本芯が通っていることにさすがだなと感じました。高畑淳子さんは劇団の先輩で20代の頃からお世話になっています。これまで数多く共演させていただいているので、ズカズカ言える関係がすでに出来上がっています。祥子と信吾の忌憚ないやりとりも一切役作りしないで済みました(笑)
――放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。
一言一言に心がこもった、時に気持ちがあふれて言えなくなる様なすてきなセリフが散りばめられた作品になっていると思います。『舞いあがれ!』みなさん、どうぞお楽しみに。
《松尾》
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