2人の女性ジャーナリストが、ハリウッドの“絶対権力者”による性的暴行事件を伝えた映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』が13日に公開される。このほど、原作者記者コンビ2人のコメント映像や被害女性4人の証言映像が解禁された。
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同作では、いわゆる「#MeToo運動」のきっかけとなったハーヴェイ・ワインスタイン事件がドキュメンタリー形式で描かれている。数々の名作を手掛け、ハリウッドで“神”と呼ばれた映画プロデューサーの数十年に及ぶ性的暴行事件を告発した『ニューヨーク・タイムズ』紙の記事は翌年、ジャーナリズムの権威であるピューリッツァー賞を受賞。さらに、映画業界や国を超えて世界中の性犯罪、セクシャルハラスメントの被害の声を促すことになった。
同記事の中で、最も人々の心を動かしたのは、被害にあった女性たち、サバイバーたちの勇気ある真実の証言。今回のコメント動画では、様々なリスクを覚悟しつつも、勇気ある4人の女性がコメントする様子が映し出されている。時折笑顔を見せながらも、伏し目がちに被害当時のことを「昨日のことのように思い出す日もある」と語る女性。映画の中でも重要人物として描かれ、最初の記事で実名で証言をしたローラ・マッデンについて原作者のミーガン・トゥーイーは「彼女の証言は歴史に残る快挙」と、その勇気の賞賛の声を寄せている。
また、作中では、映像に登場しているローラ・マッデン、ロウィーナ・チウら、実在のサバイバーたちが証言に至るまでの関係者の熱意と決意の調査報道の過程も描かれている。ちなみに、彼女たちを苦しめ続けたハーヴェイ・ワインスタインは2022年12月19日、二度目の有罪判決が下された。