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――まずは、それぞれが演じているキャラクターについて教えてください。
須田 体の硬度を自由に変えることができる特殊能力を身につけた出雲というキャラクターを演じています。特殊能力によって体が柔らかくなったり硬くなったりするシーンがあるのですが、私は5歳の頃からクラシックバレエを習っていて体が柔らかいので、舞台上でどのくらいのレベルまで体が本当に柔らかくなるのかというのは、ぜひ皆さんに劇場に来ていただいて、実際に見て楽しんで欲しいなと思います。
関根 私が演じる京極という役は「Bumblebee7」という女性7人で構成された組織の班長で、触れたものの性能を引き出して使いこなすことができる特殊能力を持つキャラクターです。日本刀や銃などを含めて全8種類の武器を持つ最強の役なので、さまざまな武器を使いこなすアクションに注目して見て欲しいです。
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――須田さんは本作でポールダンスに初挑戦されていますが、ポールダンスの練習は大変ですか。
須田 ポールダンスは足の甲と脛、膝でポールをはさんで登ったり、体を固定したりするので、足にあざや内出血ができてしまって痛みとの戦いの部分もあります。でも、練習を重ねていくと痛みが感じにくくなって努力した分だけできることが増えていくので、すごくやりがいも感じていますね。私が今回挑戦する一番難しい技は、片足だけでポールに捕まった状態で両手を離してクルクルと回ったり、高い所から下に降りていく技なのですが、そのシーンは見ていて綺麗ですし、スリルも感じていただけるので、非日常の作品の中の世界に皆さんを連れて行ってあげられたらいいなと思います。
――ポールダンスはセクシーな動きで表現するイメージがあるのですが、見せ方の部分ではどんな工夫をしていますか。
須田 できる限り、見ている方に鼻血が出ちゃう…!と思ってもらえるようなセクシーな表情や仕草で魅せられるように頑張っています。ポールダンスのシーンは特に肌の露出が多い衣装になっていて、ポールを回るときに遠心力で衣装の装飾が綺麗になびくので、共演者の女の子たちにも「あかりんのパンツ、どうなっているの?」と聞かれるくらい攻めたシーンになっています(笑)。
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――ポールダンスの演出以外にも、観客の方が鼻血を出ちゃう…!となりそうな注目すべき場面があれば教えてください。
須田 私は最初から最後まで太ももを見せ続けているので、太ももの色気は大事にしたいなと思っています。出雲の衣装は基本的に白と黒のモノトーンカラーで「結局、男性はシンプルが好きでしょ!」というのが衣装のコンセプトになっているので、全男子が好きな感じになっていると思います。
関根 あかりんの衣装の着こなしは本当にカッコいいなと思います。舞台の冒頭で、あかりんのポールダンスの演出があって、そこからセクシーな衣装の女子7人がガンガン戦う展開になるのですが、あかりんは女性らしい体だからこそのセクシーさもあるので、ファンの方は悩殺されてしまって本当に大変だなと思います(笑)。
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――それは楽しみですね(笑)。関根さん自身は衣装を着た感想はいかがですか。
関根 私は袴のような和風のコスチュームで、初めて網タイツを履いて舞台に立つのですが、衣装を着て強めのメイクをすると自然と気持ちが入るので、衣装に助けられているなと感じています。今回は最強のキャラクターを演じるので、最初は自分にできるのかなという不安もあったのですが、衣装を着ると洋画に登場するようなカッコ良くてセクシーな女性のイメージがわいて来るので、自分もそれになり切るんだという思いでアクションをやれています。
――そんなお2人は舞台上からセクシーさを振り向くために、普段ボディケア等で気を付けていることはありますか。
関根 ボディケアは正直、全然気をつけられていなくて、2人とも稽古であざをたくさん作ってしまっているんです……。仕草で言うと、私は衣装から脚を出して網タイツを見せて銃を打つシーンがあるのですが、そのシーンはあえて脚を思い切り大胆に出すようにしたり、セクシーに見えるように心掛けています。
須田 (関根が)衣装から脚をバッと出すときのスカートさばきは本当にカッコ良くて、セクシーさとカッコ良さが同居しているような魅力があるので、お客さんもハッとするポイントなんじゃないかなと思います。私も『チャーリーズ・エンジェル』のキャメロン・ディアスのような気持ちになって髪を振り乱したり、いろいろな仕草を研究してセクシーでカッコよく見えるように工夫しています。
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――先ほど関根さんは8種類もの武器を使うアクションがあるとのことでしたが、武器を使いこなすための稽古は大変ではなかったですか。
関根 ショットガンやロケットランチャーなどの武器がすごく重いので、重さとの戦いになっています。ショットガンは絶対に片手で撃つものではないなと思うのですが(笑)、それを片手で撃ったりスローモーションで撃つ演出もあるので、武器を持ちながらお芝居するシーンは筋力と戦っているんだなと思いながら見ていただければなと思います。
――舞台の話題から少し離れますが、須田さんはSKE48を卒業して約4ヶ月、今回の舞台の後はどんなお仕事をしていきたいと考えていますか。
須田 SKE48の頃から積み上げてきたベースを大事にしながら、テレビやバラエティーの仕事をしていきたいなと思っています。もともと私は自己否定をしてしまうタイプの人間だったのですが、バラエティーの仕事で自分の未熟な部分を笑いに変えたり、ポジティブに変換してもらえる優しい世界があるんだというのを知ったので、今後もバラエティーの世界には触れていたいです。ただ、私はすごく欲張りでカッコいいことも大好きなので、2年前に始めたギターや今回初挑戦させてもらったアクションももっと勉強したいですし、好きなことは何でも挑戦したいなと思っています。
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――最後にプライベートでは、お2人は今何をしているときが一番幸せですか?
須田 私は甘い物とコーヒーの組み合わせが大好きなので、コーヒーの香りに包まれながら甘い物を食べて、また仕事を頑張ろう!とリフレッシュしているときが幸せです。街中を歩いていて美味しそうな喫茶店を見つけたときや、仕事の現場に早く着いたときは近くの喫茶店を検索して一人で入って、ケーキとコーヒーのセットを楽しんで癒されています。
関根 最近は稽古をしている時間が長くて体力を使うので、焼き肉が食べたくなってしまって。1人焼き肉のお店もデビューして行きましたし、今日は終わった後に焼き肉を食べるから頑張るぞという気持ちで毎日乗り切ったりしているので、今はお仕事の後に焼き肉を食べている瞬間が幸せです(笑)。
■作品情報…2023年3月17日~3月26日 東京・I’M A SHOW 、4月15日~4月16日 愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLATにて上演。