TKO・木本武宏が、22日放送の『NHKスペシャル 若者を狙う“闇の錬金術” ～調査報告 借金投資の罠（わな）～』に出演。多くの芸人を巻き込んだ投資トラブルについて語る一幕があった。
きっかけは20歳の青年Aとの出会いだった。彼は、外貨を売買して利益を得るFX取引の天才トレーダーと紹介された。木本はAについて「アメリカのトレードの大会で賞をもらった（と紹介された）」と回顧。会ってみた印象として「すごく真面目で職人肌っぽい空気を感じた」とも吐露。
相方・木下隆行の不祥事や、新型コロナの影響で仕事が半減していた木本。少しでも収入の足しになればとAに100万円を預け、運用を任せることにしたという。だが木本は「『負けないやり方でやっているんです』と言われたが、全部は理解できなかった」と打ち明けつつ、投入した100万円が3ヵ月程度で400万円になったことを目の当たりにして、「このペースでいったら凄いお金を手にできるのでは」と期待。
この後、木本の紹介でAに金を預ける人が続出。総額は1億円以上に膨れ上がったが、5ヵ月後、預けた金を引き出したいと言うとAは突然失踪。木本は「もう頭が真っ白になった。まさか自分が詐欺に引っ掛かっているとは思いたくくなかった」と述懐。
Aの居場所を突き止めて「詐欺ではないか」と問い詰めると、「運用に失敗しただけでダマしたわけではない」と繰り返したという。裁判に訴えても時間も費用もかかる上に金が戻る保証もない。少しずつでも返済するという条件で示談にした。木本は責任を感じ、自分の紹介でＡに金を預けた人たちの損失を借金をして穴埋めすることに。
彼は「悔しいけど折れた」と、「詐欺ではない」と言い張るAの前に妥協して自ら返す道を選んだと言及。「結果としてダマされたほうが八方ふさがりになるという…」と話していた。
