創刊90年の月刊文芸誌『文學界』電子版配信をスタート
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今回の特集は「エッセイが読みたい」。“エッセイについてのエッセイ”を、植本一子、小山田浩子、オルタナ旧市街、済東鉄腸、ジェーン・スー、鈴木涼美、檀上遼、永井玲衣、能町みね子、野崎歓、野村訓市、平岡直子、穂村弘、堀静香、堀江栞、堀江敏幸、町田康、松尾スズキ、山本精一、吉澤嘉代子、吉田靖直、米澤穂信、わかしょ文庫が寄稿している。
『文學界』は、1933年(昭和8年)創刊の月刊文芸誌で、おもに純文学作品を掲載。同誌で発表された作品が芥川賞受賞にいたるケースも多く、近年では滝口悠生『死んでいない者』、柴崎友香『春の庭』、又吉直樹『火花』、村田沙耶香『コンビニ人間』、高橋弘希『送り火』、李琴峰『彼岸花が咲く島』などが例として挙げられる。
1955年に始まった、同誌が公募する「文學界新人賞」は、『太陽の季節』で第1回受賞者となった石原慎太郎をはじめ、城山三郎、松浦理英子、吉田修一、長嶋有、絲山秋子、円城塔らのデビューの舞台となってきた。本年7月に第169回芥川賞を受賞した市川沙央の『ハンチバック』も、第128回文學界新人賞受賞作である。
また、同誌は毎号ごとの特集が注目を集めることも多く、昨年9月号(「声と文学」特集)、同11月号(「JAZZ×文学ふたたび」特集)などは完売御礼となっていた。
《山根由佳》
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