今回はそんな「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズについて、動画クリエイターによるインプレッションも交えながら紹介したいと思う。
基本性能からディスプレイまで、そのハイスペックに死角なし
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「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズには2つのバリエーションモデルがある。そのうち今回レビューを行う「Creator-Z16-HX-Studio-A13VF-2601JP」は、CPUに「Core i9-13980HX」を採用している。これはノートPC向け第13世代インテルCoreプロセッサーで、Pコアを8基、Eコアを16基搭載。ターボ・ブースト利用時の最大クロック数は、Pコアで5.60 GHzと爆速だ。
それに加えて、同マシンではNVIDIAのGeForce RTX 4060 Laptop GPUを搭載しており、3D CADや3Dモデリング、3Dアニメーションなどのクリエイティブなシーンに使えるモデルになっている。GPUやCPUのパフォーマンスを最大限に発揮できるようにと、クーリングシステムには高性能な放熱板とヒートパイプを組み合わせた「Vapor Chamber Cooler」を採用。ノートPCでは筐体内部のスペースが限られているが、その中にあって本機に実装された同システムでは冷却ファンを2基、筐体側面後部および左右に排気口を4か所、さらに底面とキーボード面には吸気口を備えており、長時間の作業下においても筐体内部を強力に冷却してくれる。
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その他の「Creator-Z16-HX-Studio-A13VF-2601JP」の主なスペックは以下の通り。
・OS:Windows 11 Pro
・ディスプレイ:16インチ(WQXGA:2,560×1,600/165Hz/DCI-P3相当)
・CPU:インテル Core i9-13980HX 24コア(8P+16E)32スレッド
・メモリ:64GB(32GB×2)DDR5
・SSD:1TB(M.2 NVMe)
・GPU:NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPU 8GB GDDR6
・無線LAN:Wi-Fi 6E(11ax)、Bluetooth 5.3
・バッテリー駆動時間:最大7時間(JEITA 2.0)
・本体サイズ:W359×D256×H19mm
・本体重量:2.39kg
・インターフェイス:SDカードリーダー(SDXC対応)、Thunderbolt 4 Type-C(USB PD対応)×1、USB3.2 Gen2 Type-C(映像出力対応、USB PD非対応)×1、USB3.2 Gen2 Type-A ×1、オーディオコンボジャック×1
これらのスペックの中でも注目なのが、液晶ディスプレイが16インチと、ノートPCとしてはかなりの大画面なことだろう。解像度は2,560×1,600で、リフレッシュレートも165Hzと高く、さらにはDCI-P3相当の広色域表示に対応している。これなら動画編集時には素材を大画面でチェックできるし、アプリのウインドウを複数表示しても邪魔になることはなさそうだ。
そんな、“クリエイターノートPC”として優れたパフォーマンスを備えた「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズでの作業をアシストするのが、多彩かつ機能性に優れたインターフェイスの数々だ。転送速度が最大40Gbpsと高速なThunderbolt 4 Type-Cに加え、映像出力に対応したUSB3.2 Gen2 Type-C、旧来の外付けデバイスも使えるUSB3.2 Gen2 Type-A をそれぞれ1基ずつ搭載。大容量データも高速で外部にコピーできるし、外付けディスプレイの拡張も簡単だ。SDカードリーダーを備えているので、写真や動画などの素材を直接取り込めるのもポイントが高い。
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これだけのスペックを備えていながら、本体の厚さは19mmと意外と薄いことにも驚かされる。ハイスペックなノートPCにありがちな「弁当箱」と呼ばれるような圧迫感はないし、ゲーミングPCのような派手さもない。そのルナグレーカラーのボディはアルミ削り出しとなっており、ラグジュアリな存在感を醸し出している。
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「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズ 公式サイト
「動画編集でのストレスがゼロになった」
これだけのハイスペックを備えた「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズを、実際に動画編集に使ったらどうなるか? RBBTODAYでも連載を手掛けている動画クリエイターの中馬さりの氏に話を聞いてみたところ、「4K動画を扱っていても、重さを感じないのに驚いた」という。
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「今使っているPCはインテルCore i7のCPUを搭載していて、それなりに新しいマシンなのですが、4K動画の書き出しをしながらサムネイルを出力したり、アップロードをしながら別の作業をすると動作が重くなるんですよね。でも、『Creator Z16 HX Studio A13V』シリーズなら、操作が引っかかったり、動画の再生がもたつくこともなかったので、ストレスなく作業ができました」。
それに加えて、さりの氏が「気に入った」と話していたのが、空冷ファンの性能だ。今使っているノートPCでは、長時間作業しているとボディが熱くなったり、ファン音が気になることもあるという。それが、「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズで動画編集をしていた時は、マシンスペックに余裕があるせいもあってか、ボディがほとんど熱を持たなかった。もちろん、ファンもしっかり稼働しているのだが、「その割にはすごい静かです」ということで、作業に集中できたという。
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動画編集においてはサブウインドウをいくつも開くようなソフトでは、大画面かつ高解像度な「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズのディスプレイが役に立つという。
「メインのウインドウで作業しながら、タイムラインやエフェクト、プレビュー、素材一覧などの画面を同時に開いても、邪魔にならずに配置できるのはすごいですね。これだけ画面の広いノートPCは使ったことがなかったので、ちょっと感動しちゃいました。デスクトップPCが欲しいなと思っていたんですが、もうこのマシンでもいいのかなって」
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4Kで撮影した映像を編集する時は、「なるべく高解像度な画面でチェックしたい」と話すさりの氏。なにより、「キレイに見えた方が作業のモチベーションも上がります」ということで、「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズがあれば動画編集時のパフォーマンスを向上させることができそうだ。
「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズ 公式サイト
充実のI/Oポートで周辺機器ともスマートに連携
さりの氏は“旅する物書き”としても活動しているため、年間180日以上は旅行をしながら暮らしている。そんな旅の途中で動画を作りたくなる時もあるようで、同マシンであれば「ちょっとショート動画でもあげたい時に使えそう」だと話している。
「ライブ配信を行う時にも便利そうですね。『OBS Studio』を使ってオープニング映像を流すなど、複数のソフトを利用するので、大画面かつ高性能なマシンが欲しくなります」
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さらに、Thunderbolt 4 Type-CポートがUSB PD充電に対応しているので、バッテリーが足りなくなった時には、モバイルバッテリーから充電して急場をしのぐこともできたという。さりの氏は普段からモバイルSSDを使って、編集用の素材データなどを持ち歩いているのだが、高速転送に対応しているだけあって、ファイルのやり取りもスムーズだったようだ。動画撮影に使っている「Osmo Action」というアクションカメラが、SDカードにデータを保存するので、カードリーダーを内蔵しているのも「嬉しいポイントだった」と話している。
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※1ポートあたり100W以上の出力に対応したUSB PDアダプタ・モバイルバッテリーを推奨
なお、さりの氏は「逆旅出版」という出版社を運営しており、出版する書籍などのデータをノートPCで確認することもあるようだ。「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズのディスプレイはDCI-P3相当の広色域表示に対応しており、専用アプリで表示モードを「sRGB」や「AdobeRGB」に変更できることから、「印刷データを実際の色味で確認できるのは、凄くいいな」と思ったという。
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CPUやGPUといった基本スペックから、ディスプレイの高精細かつ大画面なディスプレイまで、「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズはあらゆる点で極上の性能を備えたマシンだった。これなら、ビジネスシーンはもちろん、動画編集などハイスペックが要求されるクリエイティブなシーンにも、快適な作業環境を提供してくれることだろう。
「Creator Z16 HX Studio A13V」シリーズ 公式サイト