目次:
・あらすじ
・登場人物&キャスト
・見どころ
■筆者プロフィール
山根由佳
編集者・校正士・写真家のマネージャーなど複数の草鞋を履くフリーライターであり、海外ドラマ&映画の熱狂的ウォッチャー。観たい作品数に対して時間が圧倒的に足りないことが悩み。ホラー、コメディ、サスペンス、ヒューマンドラマが好き。X(Twitter):@ymndayo
山根由佳
編集者・校正士・写真家のマネージャーなど複数の草鞋を履くフリーライターであり、海外ドラマ&映画の熱狂的ウォッチャー。観たい作品数に対して時間が圧倒的に足りないことが悩み。ホラー、コメディ、サスペンス、ヒューマンドラマが好き。X(Twitter):@ymndayo
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あらすじ
世界的に評価を得ている女性指揮者チャ・セウムが、20年ぶりに帰国。落ちぶれている「漢江フィルハーモニー」(以下、漢江フィル)の常任指揮者に就任する。その行動は、メディアを大いに沸かせた一方で、元恋人の欲求や夫の劣等感を刺激し、「漢江フィル」楽団員たちの心をざわつかせる。極端な決断をも下すセウムの方針に、楽団員たちは猛反発。怒る代表を納得させるため、セウムは「3ヶ月以内に有料の観客数を95%増やす」と宣言する。だが、過去に秘密を抱えるセウム。元恋人からは妨害を受け、夫婦仲に暗雲が立ち込める中、楽団を一流へと導くことはできるのか。
登場人物&キャスト
チャ・セウム役:イ・ヨンエ
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元ヴァイオリニストで、世界で5%しかいない女性指揮者の1人。気性は激しいが高い実力の持ち主で、「今年の指揮者」にも選ばれ数々の雑誌の表紙を飾るほどのカリスマ的人気を誇る。欧米で活躍していたが20年ぶりに帰国し、解散寸前の「漢江フィル」の音楽監督兼常任指揮者に就任する。セウムを演じるのは、ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』や映画『JSA』『親切なクムジャさん』などで知られるイ・ヨンエ。身なりも振る舞いも一切隙のない孤高のキャラクターを、圧倒的な説得力で演じている。
ユ・ジョンジェ役:イ・ムセン
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投資王として知られるUCフィナンシャル会長。20代の頃、音楽に苦しみ海に飛び込んだセウムを救い、彼女と3年間交際していた。セウムが再び音楽の道へ戻る決意をしたことで、2人の関係は終了。別の女性と結婚・離婚も経験しているが、セウムへの未練が捨てきれず、「漢江フィル」を人質にして彼女に迫るようになる。ジョンジェ役は、ドラマ『39歳』『静かなる海』などのイ・ムセン。笑うと目尻が下がって優しげな表情になるが、目を見開くと狂気を匂わす彼は、財力・権力に物を言わせて脅す役柄がハマっている。
キム・ピル役:キム・ヨンジェ
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セウムの夫で、本業は作曲家である大学教授。トップ指揮者として邁進し続ける妻を徹底的にサポートしており、遠距離夫婦生活も彼が足繁く通い続けたことで成り立っていた。愛妻家として振る舞っているが、内心では、セウムへの劣等感や不満など、ネガティブな感情を抱えているように見られる。ピル役を務めるのは、『秘密の森2』や『シュルプ』など、さりげない存在感で作品を支えてきたキム・ヨンジェ。
チャ・ギベク役:チョン・ドンファン
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セウムの父。韓国最高の手作り弦楽器製作者で、楽器店「世音」オーナー。温厚で誠実な性格で、妻とセウムの関係を気にかけている。韓ドラ好きにはお馴染み、幾多もの作品で父・祖父役を演じてきたチョン・ドンファンが演じている。
ペ・ジョンファ役:イェ・スジョン
セウムの母。元ヴァイオリニストだったが、精神を病んで入院をしている様子。セウムとの確執を抱えている。ジョンファ役は、これまた韓ドラ界を支える大ベテランであるイェ・スジョン。
イ・ヘジョン役:キム・ヨンア
セウムの親友で、ヨンジェとも友人である「世音」のマネージャー。明るいお調子者タイプだが、それが裏目となりうっかり口を滑らすことも。演じるのは、『エージェントなお仕事』『社内お見合い』など、近年頭角を現してきたキム・ヨンア。
チョン・サンド役:パク・ホサン
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「漢江フィル」の代表。陽気で人当たりがよく、しばしば楽団員と理事会、楽団員とセウムの板挟みになる。『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『刑務所のルールブック』などで知られる名バイプレイヤー、パク・ホサンが演じている。
マ・ヨソプ役:ヤン・ジュンモ
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「漢江フィル」のティンパニストで、組合会長。裏表のない性格で正義感が強く、団員たちからの信頼も厚い生粋のリーダー。演じるのは、日韓両方で『レ・ミゼラブル』ジャン・バルジャン役を務めるなど、ミュージカル俳優として第一線で活躍しているヤン・ジュンモ。
イ・ルナ役:ファン・ボルムビョル
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「漢江フィル」の新入りヴァイオリニスト。最年少でブラインド採用された実力の持ち主で、“実力主義”のセウムによって、最年少コンサートマスターに抜擢される。あどけない見た目だが芯の強さを感じるルナを演じるのは、新人俳優のファン・ボルムビョル。
パク・ジェマン役:イ・ジョンヨル
「漢江フィル」最年長メンバーでコンサートマスター。かつてセウムを教えていた師匠で、彼女の父ギベクとも親交が深い。定年まであと1年だったが、セウムによってコンマスを解任されてしまう。ミュージカル俳優のイ・ジョンヨルが演じている。
キム・ボンジュ役:チン・ホウン
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「漢江フィル」のオーボエ奏者。実力がある分、傲慢な面を持つ。ボンジュ役は、『今私たちの学校は…』でアーチェリー部の学生を演じていたチン・ホウン。
イ・アジン役:イ・シウォン
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「漢江フィル」のホルン奏者。同期たちに妬まれるルナをフォローする優しい性格の持ち主だが、裏では……? リアリティ番組『悪魔の計略 ~デビルズ・プラン~』が記憶に新しいイ・シウォンが演じる。
クォン・スジン役:チン・ソヨン
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「漢江フィル」のヴァイオリニストでサブコンサートマスター。裕福な出自で、欲しいものはなんでも簡単に手に入れてきた。それゆえ、セウムの方針が気に食わない。演じるのは、『セレブリティ』などのチン・ソヨン。
見どころ
オーケストラ作品に珍しい? ミステリー仕立て
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原作は、2019年に放送されていたフランスのドラマ『Philharmonia』。Télé-Loisirsは「クラシック音楽を題材にしたゴールデンタイムのドラマとして成功した」と評し、ル・フィガロは「クラシック音楽の謎に迫る呪術的で息を呑むような旅」と例えるなど、本国メディアからの評価は悪くない。ポンコツオケ隊がカリスマに導かれて成功する映画やドラマは幾つかあるが、本作が一風異なるのはミステリー要素が絡んでいるという点にあるだろう。
韓国リメイク版『マエストラ』の売り出し文句は、「天才的な女性マエストラの主人公が秘密を抱えながらも、オーケストラの中で起きる事件の真相に迫りながら、自身を巡る真実を探る中で生じる葛藤と成長を描いたヒューマンミステリードラマ」。1、2話を見る限り、主人公セウムは母ジョンファに殺されかけた経験があり、根深いトラウマとなっている。また、元恋人ジョンジェがセウムを調べたところ、何か気になることを発見した様子。母娘の確執が“秘密”や“真実”と密接に絡んでいることは確実だろうが、ジョンジェが見つけたのは何なのか。そして、“オーケストラの中で起きる事件”というのは、きっとこれから展開されるのであろう。
イ・ヨンエがとにかくかっこいい
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今回約1年ぶりの復帰作となり、おそらく気合い十分で挑んであろうイ・ヨンエが、ただただ最高である。高いヒールにキャップというギャップのあるファッションで夜の街を闊歩し、物怖じせずに銃を扱う登場シーンから心を鷲掴みにされた。その後も上質な洋服をスマートに着こなしながら、オケも夫も指揮を執り、己の信念を貫き続ける姿に惚れぼれとしてしまう。
さて、2話の終わりに衝撃の出来事が起こったのだが、予告動画を見る限り、そのおかげで次回はかなり大荒れの模様。激情型の主人公が、とある秘めごとを知ってどのように感情を露わにするのか、楽しみで仕方がない。
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