本写真展の撮影は雑誌やポートレイト撮影を数多く手掛ける写真家LUCKMANが担当。「雪と儚さ」という澄田からのリスエストに対し、普段は明るい現場を心掛けるLUCKMANは「孤独になり、会話も合わせず、物音を立てず、私小説的に彼女の世界に浮遊することを意識して撮影に挑んだ」と語った。
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澄田は「本日は初の写真展「if...」を無事に開催できてとても嬉しく思います。7日までの、本当に短い期間ではありますが、たくさんの方に来ていただいて、感想などいろいろとお聞きできたらなと思っております」と挨拶。もともと写真展を開催したい思いがあったとのことで「作品を作る上で『儚い』という言葉をすごい大事にしておりまして、雪の中でのグラビア撮影が後ろに少し写ってるぐらいでしかなかったので、ちゃんとした所で撮りたい。儚さで雪をイメージして、それを撮ってみたいですっていう話をさせていただいた」と開催に至るまでの経緯を説明した。
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撮影では苦労したこともあったようで、「目を合わせないというテーマなので、普段の撮影だとレンズを見なきゃいけないので、見ないようにグルッと1周してみてって言われるんですけど、すぐレンズの所に戻ってくるんですよ。なのですごく難しいな意外と」と回顧。目線が合わない写真が多いことから、そこが今回の作品の面白さとも語り「シルエット感がグラビアではないような、全部がはっきり見えないような写真は『この下はどうなっているんだろう』と想像するような作品が数多くあると思う」と見どころを紹介した。
『儚さ』をテーマにした理由については「『今』というものって本当に今この瞬間しかないので、年を重ねると思案することも増えますし、その見え方も変わってきますし、今喋ってる雰囲気も多分だいぶ変わってくると思うんですよ。その自分の雰囲気を花火や、お花のように捉えて一瞬ってすごい儚いから」と回答。加えて「この業界に入るキッカケに顔面麻痺とか他にもたくさんの要因があったんですけど、当時10代だったので、今の自分にできることを考えたときに、この業界でやってみたいというふうに思ったのが一番最初のきっかけだったような気がします」と自身の経験から、『儚さ』を大事にしている理由を振り返った。
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また、ロケの過酷さについても振り返り「北海道も1月末となるとまだ雪が残っていて、(撮影場所に)着いたときもすごい雪が舞い上がるくらい吹雪がすごかったんですね。1泊2日だったんですけど、帰れるかどうかわからないと。空港まで行って何とか無事帰ってこれたんですけど」と北海道の旭川と小樽に降り立った時を思い出し、「私、こういうイベントのときに、毎回帰れないかもしれないっていうのが浮上するんですよね。なんででしょうか?」と自身のあるあるエピソードで笑いを誘った。