同作は『アンパンマン』を生み出したやなせたかしさんと妻の小松暢さんをモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった2人の人生を描く愛と勇気の物語。
会見には今田も出席。今田が「たかしさ~ん!」と“夫”の名前を呼ぶと、北村が登場した。
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北村は「この日が訪れることを、すごく長い間、緊張していました。昔朝ドラのオーディションに行かせていただく機会があったのですが、ご縁がなくて、僕の顔は朝という時間にあまり合わないのではないかなと思っていたのですが、お話をいただいて…」と自虐で笑いを誘いながらも、喜びのコメント。
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やなせたかしをモデルとした役柄については、「なんで僕なんでしょうかと(制作陣に)お聞きした時に、僕は日頃のモットーとして“10分後、自分が命を落とすかもしれないから、じゃあ今どう生きるかということを連続して行うことが日々を全うすることだ”というのがありまして。それをライブの中で一人語りみたいにMCしているのですが、その言葉がきっかけだと言われました」と明かした。
また「やなせさんは生きるということ、この社会に生かされていることは素晴らしいことであり、ありがたいという思いを作品に落とし込んできた方だと思います。自分の中に持っていた思いや感情が、この役、作品、今田さんとも出会わせてくくれたんだなと思います」と思いを語った。
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「『アンパンマン』の思い出は?」との問いには、「本当に好きでした。保育園の時になじめない瞬間が多くて、その時はアンパンマンに助けてもらった記憶があります。自分が好きなのはアンパンマンなんですけれど、ジャムおじさんも好きです。あんなオジサンがいたらなと思っていましたね」と幼少期の思い出を披露。
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北村とは6度目の共演となる今田は、「柳井さん役が北村さんだと聞いた時は安心しかなくて、嬉しかったです」とにっこり。「北村さんは朗らかな部分もありつつ、真っすぐで、秘めている強さみたいなものが感じられる方です。2人で、柔らかく温かく歩んできたお2人の人生を丁寧に描いて行けたら」と抱負を語った。
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そんな今田の印象について、北村は「現場ではひまわりのような方。男性スタッフが柔らかな気持ちになっているのを肌で感じます(笑)。人の心を柔らかくする方だなという印象があります」と笑顔でコメント。
「実は一緒のタイミングでパリに行っていまして、帰りの飛行機でばったり会って、その数日後に今田さんが(妻役を)やるというのを聞きました。そういう巡り合わせみたいなものもあって、ほっとしたのを覚えています」とエピソードも披露した。