本作は、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』『ある春の夜に』のアン・パンソク監督の新作となり、塾のベテラン女性講師と教え子で新人塾講師とのラブロマンスを描く。『弁論をはじめます。』で、やり手の女性弁護士を演じたチョン・リョウォンが、塾の人気国語講師、ソ・へジンを演じる。そしてヘジンの教え子で、8等級の落ちこぼれから名門大学に合格したイ・ジュノを『18アゲイン』で、キム・ハヌルが演じる年上女性に恋をする役を爽やかに演じたウィ・ハジュンが務める。
全16話中、第6話まで配信されているが、ここまでのあらすじと見どころについて紹介しよう。
■筆者プロフィール
咲田真菜
大学卒業後、国家公務員、一般企業の会社員として勤務後フリーライターに転身。高校生の頃に観た映画『コーラスライン』でミュージカルに魅了され、観劇を趣味とする一方、『冬のソナタ』で韓国ドラマにハマって以来、視聴し続けている。その流れで韓国映画、韓国ミュージカルにも注目している。好きなジャンルはラブコメ、ファンタジー、法廷もの。ドロドロした愛憎劇はちょっと苦手。いつか字幕なしで鑑賞したいと韓国語を勉強中。
咲田真菜
大学卒業後、国家公務員、一般企業の会社員として勤務後フリーライターに転身。高校生の頃に観た映画『コーラスライン』でミュージカルに魅了され、観劇を趣味とする一方、『冬のソナタ』で韓国ドラマにハマって以来、視聴し続けている。その流れで韓国映画、韓国ミュージカルにも注目している。好きなジャンルはラブコメ、ファンタジー、法廷もの。ドロドロした愛憎劇はちょっと苦手。いつか字幕なしで鑑賞したいと韓国語を勉強中。
(以下、物語の内容にふれるネタバレあり)
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あらすじ:
学習塾の大峙(テチ)チェイスで、20歳の頃から国語の講師として働いてきたソ・へジン(チョン・リョウォン)は、数多くの教え子を受け持つトップ講師。競争の激しい世界で休みなく働き続ける毎日を送っていたが、ある日大峙チェイスが行った講師オーディションで合格したかつての教え子、イ・ジュノ(ウィ・ハジュン)が新人講師として目の前に現れた。少し強引だけれど頼りがいのある男性になったジュノに戸惑いながらも、へジンは自分の気持ちがジュノに向き始めていることに気付いていく。
登場人物&キャスト
ソ・ヘジン(チョン・リョウォン)
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大峙チェイスの人気国語講師。初の教え子だったジュノを有名大学に合格させてから、大峙チェイスの名物講師として君臨している。
チョン・リョウォンは『私の名前はキム・サムスン』で、ヒョンビンの元恋人役として注目をあびる。昨今は『魔女の法定』や『弁論をはじめます。』など、仕事に生きるかっこいい女性を演じ、新たな魅力を出している。
ウィ・ハジュン(イ・ジュノ)
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大峙チェイスの新人国語講師。ヘジンの初の教え子で、成績不振だったが名門大学に合格した。有名企業に就職したものの、誰よりも早くお金を稼ぎたいと塾講師のオーディションを受ける。
ウィ・ハジュンはアン・パンソク監督の『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』で、ソン・イェジンの弟役を演じ注目された。『イカゲーム』『最悪の悪』など、昨今では骨太な役も演じ注目されている。
ソ・ジュヨン(ナム・チョンミ)
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ジュノと同期入社した大峙チェイスの新人国語講師。有名塾講師になるための向上心が強く努力を惜しまないが、嫉妬深い面がある。
ソ・ジュヨンは、『浪漫ドクターキム・サブ3』で、キム・ミンジェとカップルを演じ人気を博した。
キム・ジョンテ(キム・ヒョンタク)
大峙チェイスの塾長。ヘジンとともに塾を成長させてきた人物。経営能力はあるが、時々ヘジンと意見が対立する。
キム・ジョンテは『今日もあなたに太陽を』で、患者や同僚から尊敬される精神科医を好演した。
ソ・ジョンヨン(チェ・ヒョンソン)
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チェソン国語の塾長で、元ヒウォン高校の教師。ヘジンの優秀さに目を付け、破格の待遇でチェソン国語に引き抜こうとする。あだなは「銀髪の魔女」。
ソ・ジョンヨンは、パク・ウンビン主演の『無人島のディーバ』で、チェ・ジョンヒョプの温厚で優しい母親役を演じている。
見どころ
何気ない日常を丁寧に切り取った映像美
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アン・パンソク監督は、何気ない日常を丁寧に切り取り、時間の流れを美しく見せることに定評がある。本作でも、チョン・リョウォンが演じるヘジンとウィ・ハジュンが演じるジュノのため息や息づかいまで聞こえてきそうな美しい映像を観ることができる。まさに「アン・パンソクワールド」が堪能できる作品といえるだろう。
韓国の学歴社会、それに伴う受験戦争はドラマで何度も取り上げられてきた。今回は受験に熱くなる保護者ではなく、厳しい競争を勝ち抜かなければいけない塾の裏側を描いている。
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人気塾講師になるための苦労や努力、塾同士の生徒の取り合いなど、リアルな話が登場して面白い。また学校の教師よりも塾講師を信頼する生徒にプライドを傷つけられる高校教師の姿もある。第6話では、ヘジンがライバル塾のチェソン国語から引き抜きを持ちかけられる様子も描かれた。
子どもたちの成績を上げるために365日努力を続ける塾講師の姿は、ともすれば殺伐とした映像になってしまうものだが、そこをアン・パンソク監督は叙情的な雰囲気に仕上げている。今回は塾が舞台ということで夜の風景が多く、勉強する子どもたちで遅くまで明かりがともるソウルの街を美しく映像化している。
チョン・リョウォンとウィ・ハジュンの未来は?
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昨今のチョン・リョウォンは、仕事ができるカッコいい女性を演じることが多い。今回も実績を十分にあげてきた人気塾講師を演じており、講義の内容はもちろんのこと、営業戦略にも長けている優秀さを見せている。
さぞかし気難しくとっつきにくい女性だろうと思いきや、そうではない。かつての教え子・ジュノが大人の男性となって現れ、ドギマギするところがかわいらしい。有名企業を辞めて塾講師となったジュノに、塾講師の孤独と大変さを教えようとするものの、気付いたら「師弟で出撃」というキャッチフレーズでジュノの講師デビューを後押ししていた。
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ウィ・ハジュンが演じるジュノは、多少強引な面もあるが心優しい青年。企業勤めの会社でいるよりも有名塾講師になって稼ぎたいと考える野心がある。自分には絶対できると自信を持って塾講師になったのだが、その自信をつけてくれたのは、かつての恩師、ヘジンなのだと本人も分かっているのだろう。そしてヘジンに対する感謝以上の気持ちを隠すことをしない素直なジュノが魅力的だ。
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第6話で、ジュノは必死に抑えてきたヘジンへの気持ちを爆発させ、2人はキスを交わした。ジュノを拒否しなかったヘジンだが、2人の将来が安泰だとは思えない。どんな出来事が待ち受けているのかドキドキしながら見守りたい。
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