家事審判所と少年審判所の合併の話し合いはまったく進展せず、ただだ月日だけが過ぎて行った。一方、家庭裁判所設立準備室・室長の多岐川幸四郎(滝藤賢一)は相変わらずやる気が感じられない。しかも「今日こそは早く帰らねば。愛しの香子ちゃんが…」とウキウキだ。
だが多岐川は独身であるため、寅子は「香子」という女性が、多岐川とどういう関係にあるのか分からずモヤモヤする。そんな多岐川だったが、実は公の場ではないところで家事審判所と少年審判所の双方の間に立ち、話し合いを続けているという。
「今度、同席したまえ」との言葉に喜びいさんで向かった寅子だったが、そこは何のことはない、ただの飲み会だった。すると室長補佐の汐見(平埜生成)が酔って寝てしまう。そこで寅子は汐見を、多岐川とともに汐見の家に送り届けた。ただし表札には「汐見」と「多岐川」という名前が2つ書かれていることから、彼らは同居しているらしい。
その際、多岐川は「香子ちゃん!」と、中にいる女性に呼び掛ける。すると出て来たのは、あのチェ・ヒャンスク(ハ・ヨンス)。汐見の妻である香子は、女子部の同期で朝鮮に帰ったはずのヒョンちゃんだったのだ。ヒョンちゃんも何か気まずい表情を浮かべている。寅子も、予想だにしない再会に驚くばかりだった。
明日13日放送の第54話。酔って寝てしまった汐見(平埜生成)を多岐川(滝藤賢一)と自宅に送り届けた寅子(伊藤沙莉)。出迎えた汐見の妻・香子は寅子のよく知る人物だった。多岐川から追い出される形で帰宅した寅子は納得がいかないが、はる(石田ゆり子)からは「生きていれば色々ある」と諭され…。