NHK連続テレビ小説『おむすび』に出演するキムラ緑子が、撮影の裏話や自身が演じる佐久間美佐江役についての想いを語った。
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佐久間美佐江はさくら通り商店街でパン屋を営む人物。その人間性について、キムラは「明るくて元気で人を幸せにしようとする女性です。30年前の阪神・淡路大震災で被災していますが、震災という壮絶な体験をもつ人は本当に強くて優しいのです」と語る。
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しかしその一方、「被災した体験を演じることの難しさ」を感じているといい、「実際に被災したことがないので、それは絶対に無理なんです。でも無理だと思い続けても、それでも起こったことを何とか想像して演じることが大事だと思っています。食べ物がない、水がない、何日も着替えもできないという避難所の設定であっても、実際の避難所の撮影では、その日に現場に入ってその時だけの撮影です。もうずっとここで寝泊まりして撮影できたらいいのにと、もどかしさを感じていました」という胸中を明かした。
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また商店街のメンバーについては、「神戸の商店街の面々は全員が知り合いで、一緒に商売して助け合って一体感があります。ヘアサロンヨネダにしょっちゅう集まって居心地が良い家族のようなんです。テーラー店の高橋役を演じる内場勝則さんはお笑いのプロなので、こちらがどんな演技をしても、きっちり受け止めて返してくれるので安心感があります。ほかの商店街の面々も和む人ばかりなので雰囲気の良さが画面を通して伝わるといいですね」とコメント。
さらに、「緒形さんが演じている渡辺孝雄とも、きっと仲が良かった時代があったんだと思います。震災で娘さんを亡くした辛さから抜けられずにいる孝雄を、なんとかそこから抜け出させてあげたくて美佐江はジリジリしている。そのジリジリが怒りになっているんです。憎しみではないんですよね、すごく愛があるんだと思います。愛が無いと他人に対して怒らないじゃないですか。関わりが深い人だからなんとかしてあげたいし、だからこそ『バカヤロー!』とも思ってしまう。関係性が濃いんですよね。その人の関わりの深さも商店街ならではだと思います」とも語っている。