新型コロナウイルスを題材にした映画『フロントライン』が、2025年6月に全国公開されることが決定。メインキャストを小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介が務めることが発表された。
同映画は、新型コロナウイルスの危機を事実に基づく物語としてオリジナル脚本で映画化した日本初の作品。監督は『生きてるだけで、愛。』や『かくしごと』の関根光才が務める。
物語の舞台は、2020年2月3日に横浜港に入港し、日本で初めて新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」だ。乗客乗員は世界56カ国の3,711名。横浜入港後の健康診断で10人の感染者が確認され、日本が未知のウイルスに直面することとなった。この状況下で駆けつけたのは、家族を残し、安全な日常を捨てて「命」を救うことを最優先にした医師や看護師たちだった。
未知のウイルスに立ち向かうDMATの指揮官・結城英晴を演じた小栗は、出演を決めた理由を「当時自分が知らなかった(新型コロナウイルスと)戦った人たちがいるという物語に非常に引き込まれましたし、映画として作るべきものだなと感じた」とコメント。初共演の松坂について「桃李くんは一緒の現場にいてくれる安心感が強かった」と語り、26年ぶりの共演となる窪塚については「若い頃から僕にとってはヒーローみたいな俳優さんなので今回肩を並べさせてもらってやっと願いが叶ったみたいな自分にとっては大きな出来事」、初共演の池松については「とっても尊敬する俳優さんなので目の前で芝居見れてラッキーって思っているくらい」と感想を述べた。
厚生労働省から派遣された役人・立松信貴を演じた松坂は、「映像化して形に残すという事に参加する意義があるなと思い、お話をいただいた時に是非やらせてください、という思いがあった」と当時の率直な思いを振り返る。またDMAT隊員・真田春人を演じた池松は、出演を決めた理由について「自分がフロントラインに行って何が出来るかわからないけれど、少しでもあの時にあった事を追体験するべき」と説明している。
そして結城の“戦友”と呼べる過去を持つ仙道行義を演じたのは窪塚。「旬が声をかけてくれて、新型コロナウイルスの話なんだけど興味があるかって。ちょっと警戒したんだけど台本に感銘を受けて、これはぜひやりたい」と、小栗からの出演オファーを受けたことを明かしている。
本編鑑賞後のキャストコメントは以下の通りだ。
■小栗旬 (結城英晴役)
すごく力のある映画でした。全員が主役の映画になっており、参加できたことを誇りに思います。どのエピソードも実話をベースにしたものなので、とてもドラマチックでした。
■松坂桃李 (立松信貴役)
撮影時は船内がどんな風に描かれていくのかわからないまま、緊張感だけは絶やさずに現場に臨んでいました。何が起きているのかわからない。これは当時、実際に関わっていた人々の誰しもが感じていた感情だったのだと思います。 観た方の中に記憶として残り、この映画を心の中で持ち続けられるような作品になってほしいです。
■池松壮亮 (真田春人役)
ダイナミックな映像と人間ドラマが調和し、社会性とエンタテインメント性の両方を備えた素晴らしい映画に仕上がっていました。今作の制作に関わった全員の努力と献身に、そしてあの時この世界を支えてくれた全ての医療従事者の方々の勇気と献身に、心から敬意を表したいと思いました。
■窪塚洋介 (仙道行義役)
手前味噌ですがとても素晴らしい作品でした。皆で乗り越えたコロナ時代がまだ生々しいので、登場人物たちそれぞれ色んなシーンでたくさんの思いが溢れて涙に変わりました。何気ないカットにも心が震えることも多かったです。