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【インタビュー】堀未央奈、序列1位の高校生役に強い思い入れ「私が演じないでどうする」

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堀未央奈【撮影/平木昌宏】
堀未央奈【撮影/平木昌宏】 全 19 枚
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 堀未央奈が出演する映画『遺書、公開。』(松竹)が1月31日より全国公開されている。

 舞台は私立灰嶺学園の2年D組。ある日突然クラス24名と担任教師の元に明確な順位が記載された「序列」が届けられた。犯人がわからないまま半年が過ぎたころ、序列1位の姫山椿(堀未央奈)が校内で謎の死を遂げる。後日、彼女からの遺書も全員に届き、クラスメイトたちの本性が明らかになっていく。

『遺書、公開。』(c)2024 映画『遺書、公開。』製作委員会 (c)陽東太郎/SQUARE ENIX

 今回、同作で鍵を握るキャラクターとなる、謎の死を遂げる序列1位の高校生・姫山椿役を演じる堀未央奈にインタビューを実施。オーディションで掴んだ役への思い入れや、演技に対する心境の変化を語った。

堀未央奈【撮影/平木昌宏】

ーー今回はオーディションで役が決まったとのことでしたが、どのような思いで臨みましたか?

ずっと好きだった英勉監督の作品に参加できるチャンスをいただけてとても嬉しかったです。桐谷美玲さん主演の『ヒロイン失格』(2015年公開、ワーナー・ブラザース)が特に大好きで10回以上は観ています。オーディションの経験も少なかったので、とても緊張しながらオーディションに臨みました。

ーーオーディションで印象に残っている場面はありますか?

オーディションは面談という形で、乃木坂46時代の経験や思いを監督に話したのを覚えています。自分の今までの思いとか出来事とかを、自分の言葉で伝えられたことが良かったのかなと思っています。

私が演じた姫山椿は、思いもよらぬ形でいきなり序列1位になってしまう役です。きっと嬉しい反面、戸惑いもあって、周りからはいろんな見られ方や、解釈をされたり。そういった境遇が乃木坂46時代の自分と重なる部分もあり、「この役を私が演じなくてどうするんだ!」くらいの気持ちでした。

私も当時、16歳の一般人でいきなりセンターに選ばれて「すごい子なんでしょ」って思われて、苦しい時期がありました。でもその経験があったからこそ、椿ちゃん役に選んでいただけて、いろんな経験が未来につながっているんだなって実感できて救われた瞬間でした。

堀未央奈【撮影/平木昌宏】
堀未央奈【撮影/平木昌宏】

ーー撮影時に意識していたことはありますか?

共演するみんなとのコミュニケーションを大切にしました。というのも椿ちゃんはみんなと平等に優しく接する子なんです。それに、クラスメイトそれぞれと1対1のシーンが多いので、誰がいつ見ても「椿ちゃんだ」と思ってもらえるよう、意識してみんなに話しかけていましたね。

ーーカメラが回っていないところでも役作りを徹底されていたんですね。

私、いつもは人見知りで、撮影中はひとりでいることも多いんです。でも今回は思い入れのある役だったし、共演した方たちも気さくな人たちが多くて、すぐに打ち解けられました。本当のクラスメイトみたいな感じで和気あいあいとした雰囲気の中、撮影できました。

堀未央奈【撮影/平木昌宏】
堀未央奈【撮影/平木昌宏】

ーー憧れていた英監督の印象はいかがでしたか?

演者一人ひとりに寄り添っている姿が印象的で、とても勉強になりました。生徒役が20人以上いる中で全員と話すのは大変なはずなのに、必ず全員と役柄についてや、撮影シーンについて話す時間を作っていて。監督が声をかけてくださるので、私たち演者も思っていることを言いやすかったです。

私も「椿ちゃんはこういう子だと思います」みたいなすり合わせを何度もさせていただいたおかげで、自信を持って演じられました。改めて映画はコミュニケーションで作られていくものだと感じましたね。

ーー原作も読み込んで、思い入れの強い中で撮影に臨まれたとのことでしたが、同作の見どころを教えてください。

人間の裏表、本性みたいな部分が余すことなく描かれている作品だと思います。内容的にはショッキングな部分もありますが、ただ怖い部分が描かれているのではなく、思いやりを感じるところが魅力ですね。

特に遺書を公開し合うシーンは、「もっと人にこういう風に声をかけてあげられるかもしれないな」とか、「誰かを傷つけてしまってたかもな」とか、自分の人間関係を客観的に見つめ直すきっかけになるんじゃないかと思います。舞台は学校ですけど、自分が自分の発言に責任を持って生きることは、社会に出ても同じで、すごく大事だと私も改めて感じました。

堀未央奈【撮影/平木昌宏】

ーー最後に俳優としての今後の目標を教えてください。

これまでは「期待に応える」ことが目標でした。でも今回の作品を通して「期待を超える」役者さんになっていきたいと思っています。

今回、お芝居が楽しいなって改めて感じた撮影だったんです。それはきっと私が演じる椿ちゃんという役への期待を監督が言葉で伝えてくれたからで。それに私だけじゃなく、出演者全員が「もっといいものを」という気持ちで頑張れた現場だったと感じています。

それに、私を含め全員で真剣に向き合った作品で誰かの心が動くのはすごく素敵なことだと思います。アイドル時代も同じ気持ちでしたが、演技は「自分じゃない誰か」として感動を届けられるという意味で別の楽しさがあります。それを再認識できたこの作品を経て、今まで以上に向き合って、ずっと残っていくものを作っていきたいです。

『遺書、公開。』
出演:吉野北人、宮世琉弥、志田彩良、松井奏(IMP.)、髙石あかり、堀未央奈、忍成修吾 など
原作:陽 東太郎『遺書、公開。』(ガンガンコミックス JOKER/スクウェア・エニックス刊)
監督:英勉 脚本:鈴木おさむ 音楽:未知瑠
配給:松竹(公式サイトURL:https://movies.shochiku.co.jp/ishokoukai-movie/)
(c)2024 映画『遺書、公開。』製作委員会 (c)陽東太郎/SQUARE ENIX

TEXT:ババショウタ

《ババショウタ》

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