史上最悪の残念な“コリアンダービー”だった。
トッテナムは4月13日（日本時間）、敵地モリニュー・スタジアムで行われたプレミアリーグ第32節でウォルヴァーハンプトンに2-4の惨敗を喫した。
勝ち点追加に失敗したトッテナムは勝ち点37はリーグ15位。勝利したウォルヴァーハンプトンは勝ち点35の16位に順位を上げ、トッテナムに2ポイント差まで迫った。
試合前、韓国サッカーファンの間ではトッテナムのFWソン・フンミン（32）とウォルヴァーハンプトンのFWファン・ヒチャン（29）による“コリアンダービー”に期待が集まっていた。2人ともここ最近は不振が続いているとはいえ、この直接対決をきっかけに両者の復調を期待する声も多かった。
かつてパク・チソンがマンチェスター・ユナイテッド時代、イ・ヨンピョがトッテナム時代に見せた“コリアンダービー”のように、2人も直接対決てゴールなどの活躍を見せてくれることを彼らは望んでいた。
しかし、現実は期待を大きく下回った。ソン・フンミンが負傷でベンチ外となったため、“コリアンダービー”は早々に盛り上がりを欠いた。対するファン・ヒチャンも、わずか7分程度の途中出場にとどまった。
現在、チーム内で主力争いに敗れ控えが貞一となっているファン・ヒチャンは、後半38分からようやくピッチに立った。その時点でウォルヴァーハンプトンが3-2とリードしていたが、ファン・ヒチャンは何もできないまま試合を終えた。
ソンは“除外論”、ヒチャンは“放出論”
ソン・フンミンとファン・ヒチャンは今季、どちらも“最悪のシーズン”を送っている。
ソン・フンミンはここまで7ゴール9アシストと、2015年のトッテナム加入以降で最も不振だ。チームのキャプテンかつエースとして自身の役割は果たしているものの、パフォーマンスの低下は否めない。このままでは9年連続の二桁得点を達成できあに可能性が高い。
英メディア『テレグラフ』は今月11日、「ソン・フンミンがトッテナムで依然として先発出場する資格があるのか疑問だ。彼がプレーするのは現在の調子ではなく、長年の経験によるもの。20歳のオドベールや19歳のテルのほうが速くて俊敏だ。ソン・フンミンを先発から外すことを真剣に考える時だ」と“ソン・フンミン除外論”を提起した。
ソン・フンミンの不振は数字にも表れている。彼はトッテナム、さらには韓国代表で直近17試合のうち1ゴールしか挙げておらず、それもボーンマス戦のPKによる得点のみ。今年1月15日のアーセナル戦以降、実に3カ月も流れの中で得点がない。加えて負傷も重なり、欠場する試合も増えつつある。
ファン・ヒチャンは放出説まで浮上している。最近は完全に先発から外れ、ベンチに入っても出場できない試合が続いている。
最近では3月9日のエバートン戦で後半29分から途中出場したが、目立った活躍はなく、試合も1-1の引き分けに終わった。以降、サウサンプトン戦、ウェストハム・ユナイテッド戦、イプスウィッチ・タウン戦の直近3試合ではベンチ入りはしたが1秒も出場しなかった。交代要員の中でも優先順位が低くなっている。
トッテナム戦でも、ファン・ヒチャンは7分間の出場でタッチ6回、パス4回を記録しただけで、目立ったプレーはなかった。データサイト『FootMob』は彼に採点すらつけなかった。評価する根拠そのものがなかったという意味だ。
イングランド現地のウォルヴァーハンプトン専門サイト『モリニュー・ニュース』は、「ヴィトール・ペレイラ監督は直近3試合で一度もプレーできなかったファン・ヒチャンに注目しなかった。エバートン戦でもファン・ヒチャンはたった15分だけプレーした。今季、ファン・ヒチャンはベンチ入りしながら出場できなかった試合がすでに7試合だ。昨季はベンチスタートでもプレーできなかった試合は一度もなかった」と皮肉交じりにファン・ヒチャンの現状を伝えていた。
（記事提供＝OSEN）
