BTSのJINに“キス”をした日本人女性が韓国警察に出頭した。このニュースは、韓国国内でも新聞・テレビ・ネットメディアを問わず大々的に報じられている。
ソウル松坡（ソンパ）警察署は5月8日、JINにキスをした50代の日本人女性A氏を、性暴力処罰法上の「公共の混雑した場所でのわいせつ行為」の容疑で送検した。
A氏は最近、韓国に入国し、自ら警察に出頭したとされている。
A氏の送検を受け、スポーツ紙『スポーツソウル』は「BTS・JINに“強制口づけ”の日本人女性、検察に送致」と報道。
「JINに“奇襲キス”の日本人ファン、入国して自ら出頭」と見出しを打った芸能メディア『OSEN』は、「JINは（イベント）前日に満期除隊し、“軍白期”を待ってくれたファンのために（除隊後）1日で出動した」とJINの“ファン思い”な一面を取り上げながら、今回の事件について報じた。
ほかにも、通信社『聯合ニュース』をはじめ、『KBS』『SBS』『MBC』の地上波テレビ局3社、『東亜日報』『中央日報』『朝鮮日報』『ハンギョレ』などの一般紙、『スポーツ朝鮮』『スポーツ京郷』『イルガン・スポーツ』などのスポーツ紙、『スターニュース』『マイデイリー』『デイリーアン』などのネットメディアと、韓国国内の大半の媒体が“キス事件”を取り上げている。
特に、ネットメディア『エックスポーツ・ニュース』は見出しに「良心が痛んだのか？」という表現を用い、A氏の出頭を伝えていた。
JIN除隊翌日に起きた“キス事件”とは
そもそも“キス事件”が起きたのは、昨年6月13日にソウル松坡区（ソンパグ）一体で開催された「2024 FESTA」での一イベントだ。
BTSのデビュー日を祝福するために開かれた「2024 FESTA」において、JINたっての希望で開催された「1000人ハグ会」でA氏が“一線を越える”行為に走った。
「1000人ハグ会」とはその名の通り、抽選で選ばれた1000人のファンがJINとハグをできるというもの。そこで、自身に順番が回ってきたA氏がハグだけにとどまらず、突如としてJINの首元付近にキスをしたのだ。
当時の映像はもちろんのこと、キスをされたJINが困惑した表情を見せた写真は、SNSを通じて瞬く間に拡散。当然ながら、A氏にも多くの非難が殺到した。ただ、当の本人は自身のブログで「首に唇が触れた。肌がとても柔らかかった」と、“キスの感想”とみられる内容を綴っていた。
結局、一部のファンが国民申聞鼓（韓国の行政苦情受付サイト）を通じて「A氏を性暴力処罰法違反の疑いで捜査してほしい」と告発。これを受理した松坡警察署が立件前調査（内偵）に着手と、韓国の警察が動く事態となる。
松坡警察署は今年1月にA氏の身元を特定し、立件。2月には出頭を要求したが、A氏がこれに応じなかった。このため、松坡警察署は今年3月に「調査に相当な時間がかかると予想される」として、捜査中止を決定した。
韓国警察の捜査規則では、被疑者が2カ月以上海外に滞在し、調査が不可能で捜査を終結できない場合、捜査を中止することができる。ただ今回、A氏本人が警察に出頭・送検されたことで、事態が進展する形となった。
なお、A氏と同じくJINにキスを試みた疑いのある女性B氏は、行方がわかっていないことから現在も捜査が中止された状態となっている。
◇JIN プロフィール
1992年12月4日生まれ。本名キム・ソクジン。BTSの最年長メンバーで、グループ内ではボーカルを担当している。高校生の頃にドラマ『善徳女王』を見て俳優キム・ナムギルの演技に感動し、一時は役者を目指していた。通学途中にスカウトされたことでBig Hitエンターテインメントの練習生となるが、実は中学時代に一度韓国屈指の有名事務所SMエンターテインメントにスカウトされている。一次審査合格の通知が届いたが、詐欺だと思って断ったというエピソードはファンの間でも有名。兵役のため2022年12月13日に入隊。陸軍第5歩兵師団の新兵教育隊助教として軍生活を送り、2024年6月12日に除隊した。
