4年の時を経ての公開に、彼女は何を思ったのか。
5月26日、ソウルのCGV龍山アイパークモールでは、『サニー 永遠の仲間たち』を手がけたカン・ヒョンチョル監督の最新作『ハイファイブ』(原題)のマスコミ試写会、記者会見が行われた。会場には監督をはじめ、主演のイ・ジェイン、アン・ジェホン、ラ・ミラン、キム・ヒウォン、オ・ジョンセ、パク・ジニョンらが登壇した。
念願の公開に感無量の涙
なかでも注目を集めたのは、イ・ジェインの涙だった。イベント後に行われた関係者向け試写会でステージに立った彼女は、「『ハイファイブ』でワンソ役を演じたイ・ジェインです」と自己紹介し、深々と90度のお辞儀。その後、「ここが私のスクリーンだそうです。母も父も妹も、そして大切な人たちがみんな来てくれて…」と話すと、言葉を詰まらせ涙をこぼした。

「映画を見せられてうれしくて…」と声を震わせながらも、「どうか楽しんで観てください。本当に一生懸命やりました」と語り、感情を抑えきれず涙を流し続けた。
マイクを受け取った先輩俳優アン・ジェホンは、「何よりも、韓国が生んだ宝物のようなジェインと一緒に作品を作れたことが本当に光栄でした」と述べ、「皆さんでイ・ジェインと、一度声を揃えて呼んであげてください」とエールを送った。

映画『ハイファイブ』は、臓器移植をきっかけに異なる超能力を得た5人が、自分たちの力を狙う者たちとの騒動に巻き込まれていくアクションコメディ。イ・ジェインは、怪力を持つテコンドー少女・ワンソ役を演じている。
監督は“薬物俳優”に言及
本作は2021年に撮影を終えていたが、ポストプロダクションの遅れやコロナ禍の影響で公開が延期に。さらに、主演俳優ユ・アインの薬物事件が発覚し、作品の扱いも不透明な状態が続いていた。そして今回、約4年の歳月を経てようやく日の目を見ることとなった。
イ・ジェインは高校生の頃にこの作品を撮影し、成人後にようやく公開される運びとなった。劇中では主要キャラクターとして物語を牽引する役割を担っており、長期間の公開延期によるプレッシャーや不安も大きかったはずだ。初披露の場で感情を抑えきれず涙を流す姿は、観客の胸を打った。
なお、カン・ヒョンチョル監督はユ・アインの出演について、「この映画はひとりの俳優のためのものではない。多くの方が人生の一時期を捧げ、情熱を注いだ作品だ」と語り、「ご覧の通り、素晴らしい俳優たちの努力と魅力が詰まった映画。真心のこもった作品だと自信を持って言える」と述べた。

さらに、「俳優たちのいきいきとした演技と、映画そのものの楽しさがある。ユ・アインに関する懸念があっても、それを上回る力を持った作品だと断言できる」と強調した。
話題作『ハイファイブ』は、韓国で5月30日に公開される。
(記事提供=OSEN)