日本時間6月17日、アメリカ・ニューヨークのタイムズ・スクエアにて映画『F1(R)/エフワン』のワールドプレミアが開催された。

世界観を完全再現した会場には、主演のブラッド・ピットや、ダムソン・イドリス、ケリー・コンドン、ハビエル・バルデムといったメインキャストが登場。また同作の製作に名を連ねる現役スターF1ドライバーのルイス・ハミルトン、日本人唯一のF1ドライバー・角田裕毅などのほか、監督を務めたジョセフ・コシンスキーやプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーなども集結した。

かつて“天才”と呼ばれた伝説のF1レーサーである主人公・ソニーを演じたブラッド・ピットは、「ソニーというキャラクターは、どんなカテゴリーのレースでも走るタイプのドライバーなんです。今回は、昔の友人に呼び戻されてF1に復帰します。彼らは最下位のチームで、いわば一か八かの挑戦です。それでも彼は挑戦してみる。そこから物語が始まります」と語った。

劇中では、過酷なトレーニングを経て本物のサーキットでF1マシンを自ら操縦していることも話題を集めているが、「まだ走ったことがないけど、ぜひ走ってみたいサーキットがあるんです。どのドライバーも口をそろえて“一番好き”とか“一番テクニカル”と言うのは鈴鹿です。いつか絶対に挑戦してみたいと思っています。きっと行きますよ!」と日本の鈴鹿サーキットへの憧れを熱弁した。

ソニーをF1の世界に呼び戻すオーナー、ルーベンを演じたハビエル・バルデムは、「ルーベンというキャラクターの大好きなところは、彼の執念深さです。彼は決して諦めません。彼は強い意志の持ち主です。ここにいるドライバーは皆、F1マシンに乗るときは常に命を賭けています。彼らは本当にすべてを賭ける強い心の持ち主なんです。ルーベンにもそれはあると思います。なぜなら、彼もドライバーだったからです」と熱い思いをコメント。

またブラッドとの共演について問われると、「ブラッドと仕事が出来て光栄です。彼は素晴らしい人で、とても楽しい人で、かわいらしくて、素晴らしい俳優です」と笑顔を見せた。

チームのために最強マシンの開発に挑むケイトを演じたケリー・コンドンは、「私はただ映画に出たかっただけなんです。何か選んでいたわけじゃありません。ジェリー・ブラッカイマー、ジョセフ・コシンスキー、ブラッド・ピット、あのチームだったから、この映画にただ出たかったんです。子供の頃に見て育ったような、大ヒットしたアメリカ映画みたいだったんです。音楽とか、アクションとか、感情の高まりとか、私が子供の頃に覚えている映画のすべての要素が詰まっていました」と同作への思いを吐露し、ブラッドとの共演については「彼は素晴らしかったです。本当にリラックスしていて、集中が必要な時に集中するタイプの俳優でした。だからこそ、今の自分のキャリアのタイミングで、私自身もリラックスして取り組むことができて、一緒に仕事ができたのは本当に良かったです」と充実の撮影だったことを振り返った。

さらにジョセフ・コシンスキー監督は、同作でが“地上版トップガン”としても注目されていることに触れ、「それは本当に光栄なことです。もちろん『トップガン マーヴェリック』 は自分にとってとても大切な作品で、全力を注ぎましたし、この映画にも『トップガン~』と同じスタッフが多く関わっているんです。私達は常に新しいことに挑戦しようと努力していますし、この作品でもそれができたと思っています。特に撮影方法の面でも、F1®の週末という限られた時間内で撮影しなければならなかった点でも、大きなチャレンジでした。だからこそ、そのような言葉は本当に嬉しいですし、ありがたく受け取ります」と感謝を述べた。
また、ブラッドを主演に迎えたことについては「彼はまさに夢に描いた以上の存在です。ずっと彼と一緒に仕事がしたいと思っていましたし、この役を演じるために生まれてきた人だと感じていました。彼が出演をOKしてくれて本当に嬉しかったです。台本以上のものをたくさん持ち込んでくれて、彼の演技を早くみなさんに観てほしいです。本当に素晴らしいんです」と興奮気味に大絶賛した。

そしてF1ライバーの角田裕毅は、映画について「共感できる部分もあり、ハリウッド大作らしいなと思う部分もあり、でもあれぐらい思い切ってやってくれると映画として伝わりやすいですし、新しいF1®ファンを増やしてくれるんじゃないかなと思います」とコメント。またブラッドと現場で一緒になるタイミンがあったことを振り返り、「ブラッドはレースウィークによくサーキットに来ていたので、僕はレースをしているけどブラッドは撮影をしていて、一緒の空間にいる時もありました。彼はすごく気軽に話しかけられるナイスガイでした」とその人柄について笑顔でコメントした。
なお、映画『F1(R)/エフワン』は6月27日に全国公開される予定だ。